2014年10月31日金曜日

悪夢の韓国(1):サムスン帝国急落の衝撃、生き残れるのは現代自動車のみ

_





朝鮮日報 記事入力 : 2014/10/31 09:06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/10/31/2014103100813.html

スマホ低迷サムスン電子、7-9月大幅減益

 サムスン電子が30日発表した第3四半期(7-9月)の決算短信によると、連結ベースで売上高が前年同期比19.7%減の47兆4,473億ウォン(約4兆9100億円)、営業利益が60.1%減の4兆605億ウォン(約4200億円)だったと発表した。
 営業利益は2011年第3四半期以降、増益を維持してきたが、一転大幅減益となった。

 業績悪化の主因はスマートフォン事業の不振だ。
 スマートフォンを管轄するインターネット・モバイル(IM)部門の営業利益は1兆7500億ウォン(約1810億円)で、四半期ベースで過去最高を達成した昨年第3四半期の6兆7000億ウォン(約6940億円)に比べ、1年で4分の1に減少した。
 IM部門の営業利益が2兆ウォンを下回ったのも11年第2四半期以来3年ぶりとなる。

■スマホ不振、部品メーカーにも波及

 サムスン電子のスマートフォンの販売不振は深刻だ。
 米市場調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、第3四半期の販売台数は7920万台で、前年同期(8840万台)に比べ920万台減少した。
 シェアも前年同期の35%から24.7%へと10ポイント以上低下した。
 同じ期間にスマートフォン市場上位5位圏の小米(シャオミ)、LG電子、華為(ファーウェイ)はシェアを引き上げた。
 特に中国の小米はシェアを前年同期の2.1%から5.6%へと引き上げ、世界3位のスマートフォンメーカーに躍進した。

 スマートフォンの販売不振は、サムスングループ系列の部品メーカーの業績にも悪影響を与えた。
 サムスンSDIは、第3四半期の売上高が1兆8918億ウォン(約1960億円)、営業利益が262億ウォン(約27億円)だった。
 第一毛織の素材事業部門を合併したことを考慮し、前年同期の業績と比較すると、売上高は6.8%減、営業利益は71.1%減となる。

 これはサムスン電子のスマートフォンとタブレット端末の販売が不振となり、小型バッテリーの売り上げが減少したためだ。

 サムスン電子のスマートフォンにカメラモジュールを納入するサムスン電機の業績も不振を免れず、売上高が18.7%減の1兆7217億ウォン(約1780億円)、営業損益は691億ウォン(約72億円)の赤字に転落した。
 サムスン電子のスマートフォン不振で部品の供給量と供給単価が低下したことが原因だ。

■メモリー半導体は好調

 スマートフォンの不振をよそに、半導体は過去の栄光を取り戻している。
 サムスン電子の半導体事業部は営業利益が前年同期を2000億ウォン上回る2兆2600億ウォン(約2340億円)で、同社の事業部門で最高の利益を上げ、主力事業として復活を果たした。
 半導体の好業績はDRAMやフラッシュメモリーなどメモリー半導体の需要が伸び、価格が安定的に推移したことが主な理由だ。
 メモリー半導体は米マイクロン・テクノロジーが日本のエルピーダメモリを合併後、価格競争が和らぎ、各メーカーが利益を上げている。
 しかし、スマートフォンに採用されるシステム半導体は減収減益だった。

 サムスン電子は大きな課題として浮上したスマートフォン事業の体質改善に乗り出した。
 当面は第4四半期の業績改善を図るため、マーケティングに多額の費用をつぎ込むのではなく、品質改善で後発メーカーとの差別化を図っていく。

 サムスン電子は同日、体質改善策として、スマートフォンのモデル数を削減することを決めた。
 全世界の市場を1-2種類の製品でカバーするアップルとは異なり、サムスン電子は市場別に個別モデルを供給してきた。
 これをギャラクシーS、ギャラクシーノートなど戦略モデル中心に再編する。
 もう一点は技術の差別化だ。
 フレキシブルディスプレーや金属素材を使用し、中国の後発メーカーには生産できないサムスンならではのスマートフォンを作っていく方針だ。
 サムスン電子は来年初め以降、体質改善策の効果が表れるとみている。



レコードチャイナ 配信日時:2014年10月31日 23時32分
http://www.recordchina.co.jp/a96667.html

サムスン、7~9月期の営業利益が前年比60%減
=韓国ネット「庶民の金を吸い尽くした」「バブル崩壊前の日本みたい」

 2014年10月30日、韓国・聯合ニュースによると、サムスン電子は今年7~9月期の営業利益を4兆600億ウォンだったと発表した。
 これは4~6月期の7兆1900億ウォンに比べ43.50%減、前年同期比では60.05%減となる。
 サムスン電子の営業利益が5兆ウォンを下回ったのは、2011年10~12月期以来、およそ3年ぶりとなる。

 また、今期の売上高は47兆4500億ウォンで、4~6月期(52兆3500億ウォン)に比べ9.37%減、前年同期比(59兆800億ウォン)に比べ19.69%減だった。
 このほか、営業利益率も8.6%で、2011年の4~6月期(9.6%)以来、およそ3年ぶりに1桁台に下落した。

これについて、韓国のネットユーザーは次のような反応を示している。

「サムスン製品に限界を感じた消費者が、他の企業に目を向けただけのこと」
「サムスンがこの状況なら、その下請け業者はもっと大変な事態に陥っているだろう」
半導体、家電も中国が猛スピードで追い上げている

「ギャラクシーを買ったら半年で旧モデルになり下がり、反応も鈍くなり、バッテリーも劣化する。
 すぐに買い替えるのは庶民には無理」
「携帯の通信料を下げてほしい。
 機器代も原価に比べて高すぎる」
「スマートフォンや家電製品を海外より国内の庶民にさんざん高く売りつけて、吸い取るものが底をついたってことか」

「たとえサムスンが稼いでも、一般庶民の生活はますます苦しくなるだけ」
「下落するのは、『翼』がないからだ。
 『翼』である国民を軽視してはいけない」
「日本をそのまま踏襲しているような気がする。
 サムスンは90年代のソニー、
 大韓民国はバブル崩壊前の日本」


朝鮮日報 記事入力 : 2014/11/03 09:01
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/03/2014110300733.html

スマホ不振でサムスン各社「脱ギャラクシー」

 サムスン電子のスマートフォンの業績が急激に悪化し、サムスンSDI、サムスン電機など電子部品関連の系列企業が自力更生に乗り出した。
 これら系列企業は生産量の60%以上をサムスン電子に納入するほど、グループ内取引への依存度が高かった。
 スマートフォン「ギャラクシー」シリーズの大成功で系列の部品企業も共に成長してきたが、スマートフォン事業が揺らぐと、これら企業は一転危機に直面した。

 今年第3四半期(7-9月)にサムスンSDIの営業利益は前年同期を71.7%下回り、サムスン電機の営業損益は691億ウォン(約73億円)の赤字に転落した。
 サムスン系列企業だけでなく、サムスン電子事業部も「これ以上ギャラクシーにばかり依存はしない」として、一斉に営業戦略を見直した。
 スマートフォン事業の業績不振をきっかけとして、社外の取引先拡大に乗り出した格好だ。

■非IT、脱サムスン電子

 バッテリーと電子素材を生産するサムスンSDIは、非IT(情報技術)分野への供給を拡大する将来戦略を立てた。
 バッテリーの場合、これまではスマートフォン、タブレット端末に使われる小型バッテリーの割合が60%を超えていた。

 同社のノ・サンス財務チーム長(常務)は「今後は自動車、電動工具などを集中的に攻略していく」と述べた。
 これら製品には価格と容量の問題で鉛蓄電池やニッケルカドミウム電池が使われていたが、スマートフォンに使われるリチウムイオン電池を改善し、参入を狙う戦略だ。
  サムスンSDIは中国陝西省西安市に年間で電気自動車4万台分以上に相当するバッテリーを生産可能な大規模工場を建設している。来年10月の本格創業を見込む。

 サムスンのスマートフォンにカメラなどの部品を供給してきたサムスン電機も事業の多角化を宣言した。
 サムスン電機のクォン・ヨンノ最高財務責任者(CFO)兼専務は10月30日の決算発表後、「国内外でスマートフォン部品の新規取引先の拡大に努めたい」と話した。
  サムスン電子に対する依存度を下げるため、中国・台湾のスマートフォンメーカーにも部品供給を進めるという意味だ。また、モノのインターネットや自動車に使われる電子部品の生産を新事業として推進することを決めた。

 スマートフォンのディスプレー部分用のアクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)を生産するサムスンディスプレーも低価格の製品を開発し、中国・台湾のメーカーへの供給を増やすことを決めた。

■「ギャラクシー」だけではリスク大

 部品系列会社が一斉に「脱サムスン電子」を叫ぶのは、
 スマートフォンの不振が予想よりも深刻
なためだ。
 スマートフォン事業を担当するサムスン電子ITモバイル(IM)部門の営業利益は今年第1四半期(1-3月)の6兆4300億ウォン(約6760億円)から第2四半期(4-6月)の4兆4200億ウォン(約4650億円)へと減少。
 さらに、第3四半期には1兆7500億ウォン(約1840億円)に落ち込んだ。
 中国とインドでは現地企業にシェア1位の座を奪われた。

 このため、サムスン電子の部品事業部も「脱ギャラクシー」を目指している。
 ギャラクシーシリーズにばかり頼らず、アップル、中国、台湾など売れるところにならどことも取引をする戦略だ。

 スマートフォンの頭脳部であるアプリケーションプロセッサー(AP)を生産するサムスン電子システム半導体事業部は、来年から販売先を大幅に拡大する。
 最初の目標は台湾の聯発科技(メディアテック)が独占している中国の低価格スマートフォン向け市場だ。
 また、14ナノメートル製造プロセスで生産したAPをアップルの次世代スマートフォン向けに供給することも目指している。

 サムスンはアップルとの特許訴訟を受け、アップル向けのAPなど部品供給を減らしたが、製造技術の優位性を生かし、失地回復に乗り出した形だ。

 ギャラクシーに供給していたイメージセンサーも中国メーカー向けに販売を積極化する。
 サムスン電子システム事業部は今年9月、中国広東省深セン市にスマートフォンやデジタルカメラの部品メーカーから経営幹部約300人を招き、「サムスンイメージセンサーフォーラム」を開催し、新規取引先を開拓を目指した。
 サムスン幹部は
 「社内的にギャラクシーシリーズの成功に酔っていた。
 今は正気を取り戻しているところだ」
と話した。



レコードチャイナ 配信日時:2014年11月3日 13時6分
http://www.recordchina.co.jp/a96759.html

韓国サムスン電子、スマホ低迷で第3四半期減収減益
=「第2のノキア」懸念の声も―米華字メディア

  2014年11月2日、米華字メディア・多維新聞は、第3四半期(7-9月)の売上高が連結ベースで前年同期比19.7%減となった韓国サムスン電子について、第2のノキアとなる可能性を指摘する声もあると報じた。

 サムスン電子が30日発表した第3四半期の決算短信によると、連結ベースで売上高が前年同期比19.7%減の47兆4473億ウォン(約4兆9688億円)、純利益は48.8%減の4兆2200億ウォン(約4419億円)だった。

 スマートフォン市場では、サムスンの不振の陰で、中国メーカーが躍進を続けている。

 調査会社のIDCによると、サムスンのシェアは、第1四半期に前年同期比で1.7%減少。
 第2、第3四半期もそれぞれ7.1%、8.7%減少した。

 一方で、小米科技(シャオミ)、レノボ(聯想)、華為技術(ファーウェイ)など中国ブランドは世界市場の38%を占めるまでに成長している。

 第3四半期の出荷台数をメーカー別に見ると、
★.サムスンが7810万台で、首位を維持した。
★.この数字は2位のアップル(3930万台)の2倍、
★.3位の小米科技(1730万台)の4.5倍に相当
する。
 ただしサムスンの市場シェアは前年同期の32.5%から23.8%に低下しており、出荷台数も上位5社の中で唯一マイナス成長となった。

 業績低迷を受け、業界関係者からは「サムスンの繁栄に危機」「ノキアの失敗を繰り返しかねない」などと懸念する声も聞かれている。



レコードチャイナ 配信日時:2014年11月4日 12時35分
http://www.recordchina.co.jp/a96799.html

韓国人が一生のうちに必ず経験する3つのこととは?―中国ネット


●30日、サムスン電子が発表した第3四半期の決算短信によると、売上高・純利益ともに前年同期から大きく減少した。そんな中、中国のネット掲示板に「韓国にとってサムスンとはどんな意義を持つのか?」とする書き込みが登場した。資料写真。

  2014年10月30日、サムスン電子が発表した第3四半期の決算短信によると、連結ベースで売上高が前年比19.7%減の47兆4473億ウォン(約4兆9688億円)、純利益は48.8%減の4兆2200億ウォン(約4419億円)だった。
 米アップル社のiPhone6が韓国でも人気になったり中国の携帯メーカーが躍進したりと、サムスンにとっては苦しい状況が続いている。

   そんな中、中国のインターネット掲示板に
 「韓国にとってサムスンとはどんな意義を持つのか?」
とする書き込みが登場した。
 この書き込みに対して、中国のネットユーザーからは、以下のような回答が寄せられた。

韓国人の誇り、自信、希望
韓国人にとっての心臓のような存在だろう」
韓国の影の政府
「サムスンのトップは韓国経済の首相と言われている」
「(サムスンの)李健熙(イ・ゴンヒ)会長は、裁判で有罪になっても大統領の特赦を受けられる」

「韓国人の愛国の象徴。
 携帯はみんなiPhoneを使わず、サムスンばかりだ」
韓国人が一生のうちに必ず経験する三つのこと。
 生まれる、死ぬ、サムスン



朝鮮日報 記事入力 : 2014/11/06 09:48
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/06/2014110601030.html

【社説】裏金事件はサムスン電子の組織が病んでいる証拠

 韓国の検察が5日、携帯電話の部品を納品させてやると持ち掛け、部品メーカーから巨額の裏金を受け取ったとして、サムスン電子の購買関連部署の元部長(2012年に退職)の身柄を拘束した。
 2007年から6年にわたり、部品メーカー3社から総額8億5000万ウォン(現在のレートで約8900万円、以下同じ)を受け取った疑いが持たれている。

 大企業が従属関係にある中小企業や下請け企業をいびり、苦しめる行為は、韓国社会の根深い病弊だ。
 ついこの間も、テレビ通販のロッテ・ホームショッピングの社長だった人物が、放映の見返りに納品業者から1億ウォン(約1050万円)余りを受け取ったとして起訴された。
 また、下請け業者から組織的に51億ウォン(約5億3600万円)を巻き上げたとして、現代重工業の前職・現職の役員や社員14人が摘発されたこともある。
 韓国の中小企業は、大企業に商品を買いたたかれるだけでなく、大企業役員らの懐も満たしてやらねばならないのが現状だ。
 こうした風土の中で、世界で戦えるグローバル中小企業が育つはずはない。

 サムスン電子でこうしたことが起こったのは、別の意味でも深刻な問題だ。
 サムスン電子は本社従業員だけで9万5000人に上り、韓国国内の納品・下請け業者は1万社を数える。
 年間売上高(228兆ウォン=約24兆円)は韓国の国内総生産(GDP)の16%ほどに達する。
 従業員の平均年俸は1億ウォンを超え、内部の監査システムもしっかりしているとされる。

 そんな韓国トップ企業で、中間管理職の社員が納品に便宜を図る見返りに多額の裏金を受け取っていたのだ。
 これは組織が病んでいる証拠にほかならない。
 万が一、こうしたリベートの習慣がサムスン電子の内部に広がっているとすれば、企業競争力を脅かす要因となるだろう。

 ただでさえ、今年に入りサムスン電子の業績は目に見えて悪化しており、先行きを心配する国民は多い。
 巨大企業の経営責任者が組織で起こる全てのことを把握するのは難しいが、内部で膿が見つかれば、トップが自らほかに膿んだところがないかどうかを点検すべきだ。
 目に付かないところに思いがけず深刻な病因が潜んでいるかもしれない。

 「サムスン電子の組織が病んでいる」
というより
 「韓国という国家組織と社会組織が病んでいる」
と言い換えた方が正解であろう。


レコードチャイナ 配信日時:2014年11月8日 18時13分
http://www.recordchina.co.jp/a97061.html

iPhone6がサムスンを圧倒、
韓国スマホの輸出額が大幅ダウン
=中国製の攻勢も影響―米メディア

 2014年11月7日、米メディア・CNETによると、韓国政府はアップルのiPhone6シリーズ発売と中国の安価なスマホの攻勢を受け、
 10月の韓国製スマホの輸出額が35.5%減
の11億ドル(約1260億円)となったと発表した。
 網易が伝えた。

 韓国政府はアップルのiPhone6と6Plusの発売や中国製スマホの中低価格帯市場での攻勢を受けたことが、韓国製スマホの輸出額ダウンの主因であるとの見方を示した。

 10月の韓国から米国向けスマホの輸出額は増えているが、世界2位の市場である中国と同3位の日本においては減少に転落している。

 10月の米国向け輸出額は6億7000万ドル(約770億円)で前年同時期比17.1%増だった。
 ベトナム、ブラジルへの輸出も好調で、それぞれ同52.6%増の3億3000万ドル(約380億円)と同12.8%増の1億ドル(約115億円)だった。

 しかし中国本土と香港では、中国の格安スマホ・小米(シャオミ)の攻勢を受け、輸出額は前年同期比5.9%減の7億1000万ドル(約817億円)となった。
 iPhoneが絶大な人気を誇る日本市場ではさらに厳しく、同36.8%減の1億6000万ドル(約184億円)だった。

 ガラケーを含むすべての携帯電話市場では、韓国の10月の輸出額は24億2000万ドル(約2787億円)で、前年同期比17.7%減となっている。



2014年11月14日11時16分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/709/192709.html?servcode=300&sectcode=300

崩れたノキアが韓国に送ってきた「メッセージ」

#].フィンランド北部にあるオウル(Oulu)市の街は、夜11時になれば闇に包まれる。
 市が財政の節約のために毎週日~木曜日の夜間は街灯を消すことにしたのだ。
 オウルはノキアの携帯電話の工場で有名だったが、ノキアが崩れて以降は市の経済がさまよっている。
 大韓貿易投資振興公社(KOTRA)のチョン・ウンジュヘルシンキ貿易館長は
 「福祉支出が多い上に欧州財政危機まで重なってフィンランド経済が長い間力を失っている」
と伝えた。

#].ヘルシンキ付近のアルト大学にある「スタートアップサウナ」という赤レンガの建物には、若者たちの足が絶えない。
 ここはフィンランドで24時間開いている創業支援センターとして有名だ。
 予備創業者は先輩創業者からメンターリングを受けてアイデアを試作品として作ってみることもできる。
 在韓フィンランド商工会議所のヘイキ・ランタ議長は
 「韓国に『負けん気』精神があるとすれば、フィンランドには似たような概念の『sisu』精神がある」として「経済が多少難しくてもフィンランドの創業熱はいつになく熱い」
と話した。

  近頃のフィンランド経済を端的に見せる対照的な2つの場面だ。
 ノキアの失墜以降、深刻な景気低迷に苦しめられているフィンランドは、情報通信技術(ICT)の創業などを通して新たな飛躍の転換点をつくっている。
 富と自由・福祉を一度に手にした北欧の強小国と評価されるが、表面にあらわれたフィンランド経済は深刻な水準だ。
 13日、ブルームバーグによればフィンランドの国内総生産(GDP)は2008年水準にとどまっている。
 2012年1-3月期以後のGDP成長率がなかなかマイナスから抜け出せずにいたためだ。失業率も8~9%台から下がらない。

  さらにスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は最近、フィンランドの信用等級をこれまでの「AAA」から「AA+」に1ランク下げた。

  これは何よりもフィンランドの国民企業ノキアが衰退した余波だ。
 ノキアは一時、フィンランド輸出額の20%、全体法人税の23%を負担したほどにフィンランドの宝のような存在だった。
 2000年代中盤まで世界のモバイル機器産業を支配したノキアは、その後スマートフォン戦争で生き残ることができずに昨年、マイクロソフト(MS)に買収された。
 フィンランドのICT企業らと20年間取り引きしてきたユーパーツのユ・ソンマン代表は
 「サムスン電子・現代(ヒョンデ)自動車など一部の大企業の依存度が高い韓国が推し測っていくべき部分」
と話した。
 対外環境もそれほど明るくない。ユーロ圏危機の余震が続いているところに、主な輸出国であるロシアまでが景気低迷と西側からの制裁で苦しい状況にいる。
 ブルームバーグは
 「今年の下半期も景気低迷が続いて3年連続の逆成長を継続するだろう」
と展望した。

  だが、こんな荒涼とした土壌にも青々と「飛躍」の新芽は芽生えている。
 ノキアを離れた相当数の若いICT人材の創業の道を選択しながら数百のベンチャー企業を作り出した。
 モバイル分野では世界的なゲーム「アングリーバード」を作ったロビオや、最近人気を集めている「クラッシュ・オブ・クラン」を開発したスーパーセルなどが登場した。
 二者択一の運営体制(OS)を適用した普及型スマートフォンを開発したヨーラも脚光を浴びており、数百年の伝統を持つデザイン産業も飛躍の1つの軸を担っている。

 苦労の種だったノキアもモノインターネット(IoT)やモバイルネットワーク事業を再整備しながら変身を試みている。
 携帯電話で実現した「神話」は消えたが、昨年まで赤字だった実績は今年に入ってから黒字に戻り株価も上昇の勢いだ。
 実物経済の状況も見かけとは違うというのがフィンランド内部の見方だ。
 むしろフィンランド経済の一翼を担ったノキアの没落後、この程度ならファインプレーだったいう評価が出てくる。
 フィンランドの代表的なICT企業に挙げられるイクソノックスのサミー・ファイホーネン首席副社長は
 「これまでノキアの影に隠れていた人材が独立しながらベンチャー生態系が活発になっている」
として
 「2年ほど後にフィンランド経済は再び正常軌道に上がることを確信している」
と強調した。

  こうした背景には、フィンランド政府が役割を果たした。フィンランド政府は「100の小さなノキアを作ろう」というスローガンを掲げて、規制を大胆に取りはらうと同時に、直接ベンチャーキャピタルを作った。
 海外投資家を引き込むために昨年は法人税を24.5%からEU最低水準の20%に引き下げるなどの努力も併行した。
 最近、韓国記者団と会ったレニタ・トイヴァッカ(Lenita Toivakka)フィンランド欧州・貿易相は
 「最近新しい成長動力として再生可能エネルギーと清浄技術を押しており、輸出をさらに積極的に支援するために『チームフィンランド』というプログラムも作った」
と説明した。

  フィンランドの危機と飛躍は、韓国経済が進むべき道に示唆する点を与えるというのがフィンランド経済人の助言だ。
 フィンランド経済の屈曲は、ノキアの台頭と没落という流れとほとんど一致する。
 韓国も最近、サムスン電子・現代車の実績が急激に悪化して危機論が大きくなっている。
 ひとまずこれらが健在でこそ韓国経済も寄り添う片隅を用意できるということだ。
 ランタ議長は
 「韓国は特定の大企業が倒れるとフィンランドよりもはるかに危険な状況に置かれる恐れがある」
として
 「サムスン電子などは革新し続けて、新規産業を創り出していかなければならないだろう」
と注文した。
 大企業に偏重された経済生態系を中堅・中小企業が共に導いて行けるように変えていくことも重要だ。
 ベンチャーと中小・中堅企業、内需・サービス産業を中心に人材養成を支援して技術開発が行われるように乗り出せということだ。
 ファイホーネン副社長は
 「韓国は、中小企業の大企業従属を減らし、彼らが未来事業のためのアイデアと力量を用意できるよう助ける必要がある」
と助言した。




【描けない未来:中国の苦悩】






_