2014年11月30日日曜日

台湾・国民党が大敗北:統一地方選で予想以上の「無惨」、大陸メディアは小さな扱い

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AFPBBニュース 2014年11月30日 10:08 発信地:台北/台湾
http://www.afpbb.com/articles/-/3033040

台湾の統一地方選、与党が大敗 行政院長が辞任

【11月30日 AFP】
 29日投開票の台湾の統一地方選挙は、与党国民党(Kuomintang、KMT)が大敗し、首相に当たる江宜樺(Yi-huah)行政院長が「政治的責任」を取って辞任すると発表した。

 台湾史上最大の規模となった今回の選挙では、6直轄市をはじめとする全行政区の首長と議員ら約1万1130人が選ばれた。
 有権者は約1800万人。
 投票率はまだ公式に発表されていないが、65~70%とみられている。

 公式な選挙結果によると、国民党は最も激しい選挙戦が繰り広げられた6直轄市のうち5市の市長選で敗北した。
 選挙前に国民党は4直轄市の市長を出していた。

 野党民進党(Democratic Progressive Party、DPP)は、同党が支持した無所属新人が国民党の牙城だった台北(Taipei)市長選で当選するなど、6直轄市の市長を2市から4市に倍増させた。
 国民党が直轄市長選で勝ったのは新北(New Taipei)市だけだった。

 選挙前に国民党は北部の3直轄市と中部の1直轄市の市長を出していた。
 民進党は南部の2直轄市長を出していた。

 中国からの影響力増大に住民の不安が募る中行われた今回の選挙は、対中関係が主要な争点となる2016年に次期総統選を控え、重要な試金石になるとみられていた。
 政府は減速する経済や相次いだ食品関連の不祥事にも見舞われていた。

 台北にある中国文化大学(Chinese Culture University)の政治学者、蔡瑋(George Tsai)氏は、
 「両党にとって意外な結果だったと思う。
 国民党にとっては勝利できると思っていた地域でも敗北するという悪い結果だった」
と述べた。
 「選挙結果は国民党に、より透明性を高め、(有権者の声に)より良く対応するように政策を根本的に調整しなければ、2016年の選挙で敗北しかねないという明確なメッセージを送った」

(c)AFP/Amber WANG, Benjamin YEH



サーチナニュース 2014-11-30 13:13
http://news.searchina.net/id/1551663?page=1

台湾・国民党が大敗北
・・・統一地方選で予想以上の「無惨」、大陸メディアは小さな扱い

 台湾で29日に行われた統一地方選挙で、与党・国民党は事前予想以上の「大敗北」を喫した。
 主要6地域の首長選(市長/県長選)で選挙前には「現状の4首長維持は困難で、2首長に減る可能性あり」とされていたが、国民党候補の当選は新北市の1カ所だけだった。

 中国大陸のニュースサイトは、選挙結果をあまり取り上げていない。
 中国政府は29日夜、「このたびの選挙結果に注目している」などして、選挙結果には直接言及しない短いコメントを発表した。

  台湾で今回の統一選挙は、9種の選挙を同時に実施するため「九合一」と呼ばれた。
 最も注目されたのは、中華民国直轄の5市1県の首長選だった(前記の1県である桃園県は12月に直轄市に昇格することが決まっているため、市長選とされる場合がある)。
  国民党は選挙前、6市/県のうち4市/県の首長を押さえていた。
 事前予想では
 「国民党候補が当選するのは新北市と桃園県の2地域だけになる可能性あり」
とされたが、桃園県でも国民党候補は落選し、民進党県長(県知事)が誕生した。
 新北市は「現職の朱立倫市長が大差で当選」とされたが、結果は民進党候補の2万4000票差にまで追い上げられての辛勝だった。

  最大の注目を集めた台北市長選では、国民党の連戦名誉主席の息子である連勝文候補と、無所属の柯文哲候補が対決した。
 柯文哲候補は民進党との協議で、民進党が独自候補を出さないことで合意しており、事実上の民進党系候補と考えてよい。
 柯候補は有効投票のうち57.16%を獲得し、連候補の40.82%を大きく上回って当選した。
 連候補陣営は選挙期間中、柯候補の祖父が日本統治時代に官僚だったとして、
 「旧日本人と新台北人の戦い」、
 「日本人官僚は男尊女卑だ。女性を重視せねばならない台北市には似合わない」
などと露骨な個人攻撃もしたが、及ばなかった。

  台湾省下の行政区分とされる14の市/県では、国民党候補の当選者は4人にとどまった。
 民進党候補は9人が当選と、圧勝した。
 無所属候補は1人が当選した。
 金門県では無所属、連江県では国民党候補が当選した。
  国民党は選挙前、15の市/県首長を押さえていたが、今回の選挙で台北、基隆、台中、彰化、桃園、嘉市、金門、澎湖、竹県が次々に「陥落」。

 中華民国の計22の市/県の首長のうち、民進党党員は13人、国民党党員は6人、無所属は3人になった。
 台湾メディアの聨合新聞は
 「惨状のひどさは、国民党史上、全くなかったこと」
と評した。

  市/県首長選で、得票率では民進党が47.56%、国民党が40.70%だった。
 民進党が相当に差をつけたが、「圧倒的」とまでは言い切れない状況だ。
 また、議会選挙では国民党が第1党の座を民進党に明け渡したが、民進党議員の議席数も過半数には達していないケースが多い。
   今回の統一地方選は2016年の総統選挙の前哨戦とも見られていた。
 国民党では馬英九主席の求心力が弱まり、今後の政権運営がさらに困難になるとともに、すでに総統2期目の馬英九主席は再選制限により2016年の総統選には立候補できないことから、候補者選びを巡って党内が混乱する可能性がある。
 一方の民進党は、単独過半数を占める地方議会が少ないとの問題がある。
 議会運営を順調に進められない場合、政権担当経験が浅いとして、有権者の間で不信感が発生する可能性も否定できない。
  民進党では、今年(2014年)5月に就任したばかりの蔡英文主席が16年の総統選候補になるのが順当だが、蔡主席には「選挙にあまり強くない」との批判もある。
 そのため、「選挙に強い」との定評があり、今回も得票率が72.90%と、国民党候補の27.10%を圧倒して当選した台南市の頼清徳市長を民進党主席、さらに総統選候補者に推す動きが活発になる可能性があるとの見方もある。

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 30日正午現在(日本時間)、大陸メディアは台湾統一地方選の結果を積極的に取り上げていない。
 投票開始まで、状況を克明に紹介していたのとは、対照的だ。
  新華社、人民日報、中国新聞社は一般向けのニュースサイトを開設し、さらにサイト内に台湾関連情報を扱うページを設けている。
 新華社系の新華網は29日午後9時15分に台湾における地方選の実施と、
 「計22の市/県の首長の当選者は民進党党員13人、国民党党員6人、無所属3人になった」
ことだけを短く伝えた。
  人民日報系の人民網は30日午後0時半になっても、台湾関連の最新記事が29日付の「地方選挙、本日実施」で止まっている。
 華僑向け通信社の色彩が強い中国新聞社は29日深夜にニュースサイト中新網に、国民党の惨敗を伝える記事を複数掲載したが、ページを開きにくい状態が続いている。
 アクセスが集中している可能性もある。
 大手ポータルサイトの新浪網は中国新聞社の記事を転載したが、やはり開きにくい状態だ。
 中国政府・国務院台湾事務弁公室は29日、
 「このたびの選挙結果に注目している。
 (台湾)海峡両岸の同胞が、(これまでに達成した)容易でない成果を大切にするよう希望する」
する短い声明を発表した。



サーチナニュース 2014-12-12 12:41
http://news.searchina.net/id/1553439?page=1

馬英九は無能」、
「頭の中は中国だけ、台湾に関心ない」、
「辞職させなさい。メンツは保てる」=李登輝元総統

 台湾の李登輝元総統は10日、11月29日の統一地方選で大敗北した国民党の馬英九総統について
 「無能」、
 「最もよいのは辞職させることだ。(彼の)メンツも保てる」、
 「メンツもいらないというなら、もっと強硬な方法があるだろう」
などと述べた。
 同発言は台湾も注目された。
 中国大陸のメディアは、李元総統の発言に強く反発するメディアの論説を紹介した。

  李元総統はキリスト教徒であり、10日午前にキリスト教関連の式典に主席した際、取材に答えて馬英九総統についての所感を披露した。
  李元総統は、馬英九総統について
 「人々が直面する困難を処理できない。国民党の100年の歴史で、最も恥じるべき失敗をした。
 それなのに反省の姿勢をみせず、行政院の改組もせず、(行政院長=首相が辞任したにも関わらず)同じような人物にすげかえた」
などと、選挙そのものだけでなく、選挙後の対応も厳しく批判。
  馬総統について「無能」を批判して、「最もよいのは辞職させることだ。(彼の)メンツも保てる」、「(総統の座にしがみつくなどで)メンツもいらないというなら、もっと強硬な方法があるだろう」と、総統職を続けることは断念すべきとの考えを示した。

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 李元総統は、台湾を民主化した功労者だ。
 台湾だけでなく、長い歴史を持つ中華文明圏で初めて民主社会を出現させたとも言える。
 もちろん「李登輝政治」に対しての批判がないわけではない。そ
 のひとつとして、
 「馬英九総統のような、能力に欠ける者を引き立てる場合があった」
との指摘もある。
  李元総統は、台湾で過去に進めた改革において、馬英九総統の立場は「非主流」だったと指摘した。
 具体的な問題点としては
 「中国の『法統』の考え方を抱き続けている」
と説明。
 「法統」とは中央を負われた政権が「自らこそが正統」と唱えることを指す。
 つまり李元総統は、台湾では「台湾は台湾。
 中国(大陸)とは別の存在」との方向で改革が進められたのに、
 馬英九総統は「台湾に居を置く中華民国こそが、中国の正統政府」との考えから脱却しなかったと批判したことになる。

 李元総統によると、馬総統にかつて「あなたは何人か?」と尋ねたことがある。
 馬総統は「新台湾人」と答えた。
 李元総統は
 「どこに新台湾人、旧台湾人の区別があるのか」
と違和感を感じたので「あなたはどの道を歩むのか?」とさらに尋ねた。
 馬総統は「李登輝路線を歩みます」と答えた。
 李元総統は改めて
 「その後に彼がやったことは、全く違うことだ。
 国民党の内部改革にも、完全に反対していた」
と批判した。

 李総統は11月の統一地方選で、市や県の国民党首長がほとんど「総取り替え」になったことについて
 「国民党は候補者が不適切だった。
 人々は『商品がひどかった』と言っている。
 (候補者選びが)権益中心で、庶民から完全に離脱していた」
と批判。  
 候補者については国民党が選出したものであるが、馬英九総統も異論を出さなかったと指摘。
 さらに
 「馬英九総統はここ数年、問題を
 多く出した。
 庶民の生活は不安定になった。
 何をするにも自信がなくなった。
 それなのに、馬英九はきちんと解決しなかった」
と述べた。

  李元総統は
 「総統をすでに辞めた者として、現職の総統を批判すべきではないと思う」、
 「90歳を超えて、こんなに多くを語るべきではない」
と述べた上で、
 「しかし台湾は今、どうなってしまうか分からない状況だ。
 100年の歴史を持つ国民党も、今にも倒れてしまいそうだ。
 庶民の困っていることも解決できていない」、
 「(だれかが)言わねば、だれも動かない」
などと、発言の真意を披露。
 馬英九総統を再び批判し
 「関心を持っているのは、中国と一緒にやっていくことだ。
 台湾には関心を持っていない。
 だから、青年に仕事がなくなり、給与水準が下がり、部屋代は高くなった。
 人々から『結婚しよう』、『子どもを作ろう』という気持ちが消えてしまった」
と述べた。

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 大陸側との接近に対して批判的な自由時報は、李元総統の発言を「辞職させて、メンツは与えよう。
 李登輝が再び馬英九批判」との見出しで伝えた。本文は、記者との問答をそのまま再現したような構成だ。
   国民党寄りの論調が特徴の聯合報も同様の内容で報じた。
  かつて国民党の機関紙だった中央日報は
 「李登輝に馬英九辞職を求める資格はない!」
と李元総統を強く批判する論説を発表した。
 同論説は李元総統は金権政治家であり、馬英九総統は
 「批判すべき点は多いが、彼自身は清廉潔白だと強調している」
と論じ、李元総統を
 「まるで記憶喪失症を患っているようだ」
などと非難した。
  中国台湾網、中国新聞社などは中央日報の記事を引用し、李登輝元総統が台湾で厳しい批判にさらされている印象をもたらす記事を配信した。

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◆解説◆
  中央日報は1928年、国民党の機関紙として発刊された。
 1990年代に報道が自由化されると、「国民党員と図書館以外の購買が激減」との状態になり、経営が悪化。
 国民党は売却を模索した買い取り手が現れず、2006年6月に、事実上の廃刊となった。同年9月に「ニュースサイト」として復活した。


サーチナニュース 2014-12-15 22:49
http://news.searchina.net/id/1553752?page=1

馬英九総統また「馬脚」
・・・会談申し込んだ民進党・蔡党首が「オープンでない会談は無意味」と<ひじ鉄>=台湾

 台湾の馬英九総統が民進党の蔡英文主席(党首)に会談を申し込んでいた件について、蔡主席は14日に、拒否する意向を確定した。
 蔡主席は
 「会議は主要な政党や市民グループが共同で行うべき」、
 「2人だけで会談しても、今の段階で特に意味はない」
などと説明した。
 馬総統については、政策決定の不透明性も批判の理由になっていたが、最大野党の党首との「密室会談」を申し込んだことで、あらためて“馬脚”をあらわすことになった。

  馬英九事務室の馬〓国報道官によると、馬英九総統は蔡英文主席に対して意見交換のための会談を申し込んでいた。
 しかし、蔡主席が「無意味」との考えを表明したので、
 「蔡主席の意思を尊重し、今後は馬英九総統から会談を申し込むことはしない」
ことに決めた。(〓は王へんに「韋」)
   蔡主席は同件について、
 「会議は主要な政党や市民グループが共同で行うべきだ。
 全市民が参加する会議と位置づけられるからだ」、
 「2人だけで会談しても、今の段階で特に意味はない」
と説明。

 さらに、11月29日実施の統一地方選挙後の民意の変化として
 「台湾について、新たな考え方をするようになった。
 人々は台湾の重要な政策決定について参画したい、せねばならないと考えている。
 台湾が直面する多くの重要な問題については、多くの人が話し合いのテーブルについて考え方の距離を縮め、共通認識を凝縮せねばならない」
とする考えを示した。

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◆解説◆ 
  馬英九総統は大陸側とのサービス貿易協定を強引に発効させようとして、3月から4月にかけて反対する学生らが立法院(国会)議会場を占拠する事態を招いた。
  台湾では従来、
 「中華人民共和国は国家として認めない。
 したがって、大陸側との協定は外国と結ぶ条約ではない」
という“政治上の建て前”が優先され、大陸との協定に国会の批准は必要でなく、
 「国会が明確な反対意思を示さねば、行政が実施できる」
ことになっていた。
  馬英九政権は、大陸側との経済交流を大きく推進させるサービス貿易協定の発効を急いでいた。
 反対や疑問の声が大きな同協定について、国民党議員側が国会で「審議終了」を宣言したことが、学生らによる議場選挙を招いた。
  馬英九政権についてはそれまでにも、「国民の意見を問う」としながら、約束を反故した「前歴」があった。
 台湾で4番目となる龍門原発(核四)の建設問題で、2013年3月には「8月を目途に住民投票を行う」と表明したが、現在に至っても住民投票は実行されていない。
 さらに、国民党議員で立法院長(国会議長)である王金平氏が民進党など野党に配慮した議会運営を続けたために同院長と対立。馬総統は2013年9月に王院長の国民党籍を剥奪したが、裁判所は王院長の身分保全の仮処分の申請を認めた。
  学生らが立法院を占拠した際、馬総統に解決に向けた具体的動きはあまり見られなかった。
 王院長が独断で、学生側に対し
 「大陸側との協定については、立法院などが監視できる法令を作る。
 それまではサービス貿易問題の審議は行わない」
と約束したため、学生らは王院長の約束を「信じる」として退去を決めた。
  現在も、大陸側との協定について立法院の監視を必要とする法令は成立しておらず、大陸側とのサービス貿易協定も審議が進められていない。

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 台湾では1990年に民主化が実現したが、制度上の不備がまだかなり存在するとの指摘がある。
 90年代に民主化を推進した李登輝元総統も、自らの大きな業績である当時の民主化を「第1次民主改革」と表現し、
 「第1次民主改革はすでに限界に達した。
 台湾にとって第2次民主改革が、喫緊の課題」、
 「(第2次民主改革で)中央に集中しすぎている権力を民衆に返還せねばならない。
 政策が本当の意味で民衆の願いにより決定されるようにせねばならない」
などと主張している。
  政権担当者、しかも支持率が低迷しつづけている指導者としては、現行の民主制度には不備があるとの指摘する声が存在するだけに、
 「多くの人が民主的と納得するやり方」
を心掛ける必要があるが、馬総統のこれまでのやり方を見る限り、強引さや、「密室における談合」風な政策決定が目立つ。
  蔡英文主席は馬英九総統の「体質的問題」を感じ取り、2者による会談を拒絶したと考えられる。
 台湾では総統に強い権限を持たせている。
 就任できるのは2期目までだ。
 そのため、2期目の選挙に臨まねばならぬ1期目は民意の動向には比較的敏感だが、「次の総統選の出馬はない」と決まった2期目には、民意を気にせず自らが望む政策を実行したくなる「誘惑」にかられやすいという。
 2期目に入ってからの馬英九総統の言動は、まさに「そうだった」と評することができる。
 蒋介石政権が色濃く持っていた
 「言葉の上では自由主義を強調。
 実際には典型的な強権政治」
という体質への“復古”すら感じさせる政治手法だった。

 民主主義が持つ非効率性をある程度は覚悟しつつ、国民の大部分に為政への「納得」を実現せねばならない民主主義の“宿命”に逆行する「反動」とも言える政権運営だった。
  だからこそ、支持率が10%にも満たないとのアンケート結果が連続した低支持率の政権にならざるをえなかったとも言える。
 馬英九総統は、民進党の蔡主席に改めて「密室会談」を申し出て、“ひじ鉄”を食らわされたことで、あらためて政治についての発想で「馬脚」を出したと言える。

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 民進党の蔡英文主席は1956年生まれ。台湾大学を卒業後、アメリカのコーネル大学ロースクールで法学修士、イギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで法学博士を取得した。
 2000年に政界入り。  08年には民進党初の女性党首(主席)になったが、10年の新北市市長選、さらに12年総統選に敗れて辞任した。
 14年には党内の対立を解決するとの観点から、再び党首に推され就任した。
 台湾では2016年に総統選が実施される。
 蔡英文主席はこれまで「選挙に弱い」との見方もあり、民進党が「蔡英文体制」で総統選に臨むことを疑問視する声もあった。
 しかし、11月29日の選挙で「大勝」したことで、蔡英文主席が改めて総統選に出馬する可能性が高まったとの見方が強まりつつある。当
 選すれば、台湾初の女性総統ということになる。



サーチナニュース 2014-12-30 14:09
http://news.searchina.net/id/1555524?page=1

馬英九総統は「消極怠惰」「新たな局面全く作れず」
・・・台湾記事を中国メディアも転載

 台湾誌「観察」は12月発売号で、11月の29日で国民党に歴史的惨敗をもたらした馬英九総統を「消極怠惰」などと厳しく批判する記事を掲載した。
 同誌は大陸との関係では「協調論調」を唱えており、李登輝元総統、陳水扁前総統を批判する立場だが、馬総統を「新たな局面を全く作れず」などと批判した。
 環球網や中国網など中国大陸のインターネット媒体も同記事を転載した。

  記事は最初の部分で、李登輝元総統を
 「自らの権力固めのため本土化を高らかに唱え、人民に麻酔をかけた」
などと批判。
 さらに、国民党は李登輝政権期に金権体質化し、道徳面でも腐敗したと断じた。
 台湾の「本土化」とは、
 「現在の中華民国にとって台湾こそが本土だ。
 中華民国は大陸部とはすでに切り離された存在」
との考え方を指す。
   陳水扁政権についても、腐敗の傾向がさらに高まり、「李登輝式の本土化」に導かれ、
 「大陸の実力が急速に高まったことを無視したため、台湾はさらに両岸関係における主導権を失った。
 中国共産党の圧力をさらに受け、台湾に不利な現象が多く表面化。
 人々は大きな不安を感じた」
と批判した。

 2008年に馬英九政権が誕生した際には、
 「国民党の腐敗イメージは(馬英九総統)個人の魅力で覆い隠された」
と指摘。
 ただし、「資産家の遺産税引き下げや財界への大きな保護」を行い、しかも高級官僚の腐敗事件が発生しても、徹底的に対処しなかったなどで、多くの民衆が失望したと批判した。
   馬英九総統は(大陸との)両岸関係への貢献を「常に自慢する」とした上で
 「常態を回復しただけで、業績と呼べるのか?
  不統・不独・不武(統一しない・独立しない・武力衝突しない)は消極怠惰であり、実際には李登輝式・陳水扁式の『本土化』の延長だ。
 新たな局面は全く作れなかった」
と、厳しく批判した。

 記事は、国民党が今後目指す方向として
 「両岸関係の発展を通じて台湾の価値と実力を向上させること。
 それでこそ、最もすばらしく最も健全な『本土化』だ」
と主張。
 さらに、「良好な社会主義政策を研究し、中小企業を改めて取り込み、大資本の財界人とは適切な距離を保つべき」
と批評した。
  台湾では、総統に大きな権限が集中させている。
 任期は2期8年までであり、
 「1期目には次の選挙を考えて民意の動向を気にするが、2期目になると再選はないので、自らが望む政策を実現しようと暴走することがある」
との指摘がある。
  記事は、
 「中華民国憲法は李登輝により、総統専制に修正された。
 本当の民主主義の原理原則に回帰した内容を盛り込むべきで、『勝者の総取り』は変更せねばならない」
などと主張。
 二院制による責任内閣制の採用を訴えた。
 環球網や中国網など中国大陸のインターネット媒体も上記記事を転載した。

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 ◆解説◆
 李登輝元総統も、自らが手がけた台湾における民主化には限界があり、現在はそれを打破する必要があると訴えている。
 3月に大陸側とのサービス貿易協定を求めて学生らが立法院を長期にわたり占拠した際には、これまでの民主化を「第1次民主改革」として、
 「過度に集中している中央への権力の分散」、
 「台湾各地がすべて発展するメカニズムの構築」、
 「資源の公平な分配」、
 「各地の民衆が同レベルの基本的福祉を受けられるようにする」
などの内容による「第2次民主改革」が必要と力説した。
 上記記事が主張した「『勝者の総取り』は変更せねばならない」は李元総統の主張と同一だが、記事は李元総統を厳しく批判する論調で紹介した。
   中国大陸のメディアは従来、馬英九総統の業績を強調する記事を多く流し続けた。
 「エールを送る」かの記事も前った。
 しかし3月から4月にかけての学生運動を期に、馬英九政権が抱える問題点を紹介する記事が増えだした。
 11月29日の統一地方選で馬英九主席(当時)が率いる国民党が惨敗すると、馬英九総統や政権の問題点を指摘する記事が、さらに増えた。
 台南市の頼清徳市長は9月に来日した際に行った講演で、台湾第2の野党の・親民党の宋楚瑜主席が5月に北京を訪問して中国共産党の習近平総書記(国家主席)と会談した際、習総書記は「国民党は事実と異なるメッセージを送ってきていた」と述べたという。
 習総書記は、台湾との間で実現を目指してきたサービス貿易協定の実現が阻止されることになった原因は、馬英九政権が事実とは異なる説明をしてきたために共産党側も対応を誤ったからだと、馬英九総統および同政権に対する不満と不信感を示したと解釈できる。




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2年も繰り上げる総選挙の狙いとは(2):習近平の安倍さんへの応援メッセージ、アベノミクスは目眩まし

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テレ朝news (11/30 00:54)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000039731.html

「特色ある大国外交」の方針強調 中国・習主席



 中国の外交方針を決める中央外事工作会議が、28日・29日の2日間、北京で開かれました。
  習近平国家主席は、中国を大国と位置付け、「特色ある大国外交」を行う方針を強調しました。

 会議で習主席は、現在の国際情勢について
 「新しい挑戦が次々と現れ、国際体系や秩序の大きな調整が起きている」
と分析しました。
 そのうえで、中国の発展にとって重要な戦略的チャンスだとして、「特色ある大国外交」を行う必要があると強調しています。
 具体的には、陸と海のシルクロード経済圏を作り上げることや、東洋的な「道義」や「信義」といった概念を外交上も重視する考えを示しました。
 また、
 領土や海洋の主権に関しては、「断固として守る」と従来の姿勢を強調
しています。
 中国はかつて、外交において自らの力を誇示しない方針を取っていましたが、
 その方針を大きく転換し、
 アメリカに対抗する大国意識
をさらに鮮明にした形です。



2014年11月30日 09時53分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
http://www.yomiuri.co.jp/world/20141130-OYT1T50017.html

海洋権益「断固守る」…中国・習主席が外交方針

 【北京=五十嵐文】
 中国中央テレビによると、中国共産党・政府は28、29の両日、北京で外交政策に関する重要会議「中央外事工作会議」を開いた。

 習近平(シージンピン)国家主席は
 「領土主権と海洋権益を断固として守り、領土や島嶼(とうしょ)を巡る紛争問題を適切に処理する」
と述べた。

 習氏は今月10日に北京で安倍首相と初の会談に臨んだが、
 沖縄県・尖閣諸島を巡り対日圧力を維持する方針を強調した
とみられる。



レコードチャイナ 配信日時:2014年12月1日 6時40分
http://www.recordchina.co.jp/a98030.html

米中関係改善にも焦らぬ日本、
米国との同盟関係はさらに強固に―香港メディア

 2014年11月25日、香港・中国評論通訊社は記事
 「米中関係が改善、日米関係も同時に緊密化」
を掲載した。

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)期間中、習近平(シー・ジンピン)国家主席とオバマ大統領の首脳会談が行われた。
 約10時間にわたり多くの議題が話し合われた。
 わずか25分間だった日中首脳会談と比べれば扱いの差は明らかだ。

 もっともこの米中接近に日本は焦りを見せていないと、台北・中正大学戦略国際事務研究所の林泰副教授は指摘する。
 米中関係が改善するのと同時に日米関係の緊密化も進んでいるためだ。
 米国はコスト削減を目的として日本により多くの負担を求めているが、
 日本にとっても好都合で自らの戦略を推進
している。

★.集団的自衛権の解禁、
★.海外派兵、
★.兵器輸出…、
 こうした日本の動きを米国は実質的に黙認している。
 日中関係の懸案についても日本への肩入れは明らかだ。
 慰安婦問題や靖国問題については日本に慎むよう口出ししているとはいえ、日本が劣勢に立たされている尖閣問題については尖閣は日米安全保障条約の適用範囲内だとコメントするだけで、日本の挑発的な行動については一切言及していない。


 今の日本政府は「裏切りのオバマ」をほとんど信用していない。
 よって、日本が独自ですすめようとしている防衛戦略にアメリカが口を出してこないかぎり、アメリカがどう動こうと知らん顔である。
 最終的には
アメリカによらずして、一人で自己防衛できる国をつくる
それが目標になっている。
  つまり、オバマが大統領の間に既成事実を作り、次の大統領にはその事実を認めさせればいい、ということである。
 よって、オバマが何をしようと関係ない、いまは自国の防衛体制を強固に構築できる基礎固めをする、ということになる。
 安倍さんの任期はそれにかかっており、そのために表面的には
 理由も分からぬ早期解散
ということになる。
 この程度のことは政治のウラを読めばシロウトにもわかる
ことである。


JB Press 2014.12.01(月)  筆坂 秀世
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42329

「解散理由」うやむやのまま選挙に突入、
安倍長期政権の目論見は実現できるのか?
野党は「当たって砕けろ」で論戦を

■安倍首相は「なぜ解散か」の丁寧な説明を

 いよいよ明日、12月2日に衆議院選挙が公示される(投票は14日)。
 世論調査によるとこの時期の解散総選挙に批判の声が多い。
 私自身、前回のコラムでいま総選挙をやること自体の是非が問われる選挙になるのでは、と書いた。

 選挙は明確な争点があるときには、投票率が上がる。
 過去5回の総選挙を見ると、いちばん高かったのが民主党への政権交代が実現した2009(平成21)年の総選挙で、投票率は69.28%であった。
 ついで2005(平成17)年、小泉首相による郵政解散で、投票率は67.51%であった。

 前回、自民党の政権復帰が実現した2012(平成24)年の総選挙の投票率は59.32%であった。
 前々回と比較して実に10%も低下しているのである。
 民主党政権の体たらくぶりへの落胆と自民党の政権復帰が確実視されていたことが相まっての低投票率であったのだろう。

 それにしても私が知る限り、解散すること自体への批判や疑問が今回ほど多かったことはない。
 ほとんどの場合、それが追い込まれ解散であれ、首相主導の解散であれ、ある程度、国民の中でも機が熟した感があったものだ。
 今回は、それがない。

 それも当然のことで、解散前、与党である自公は、合わせて326議席も持っていた。
 議席占有率は約68%、ほぼ7割という圧倒的多数派を形成していた。
 政策遂行に十分すぎる議席だ。

 自民党の小泉進治郎議員が、
 「多くの国民の反応は、なぜ、今、解散なのかと。
 万歳している姿が、余計に国民との距離を生むんじゃないか」
として、万歳をせず、また解散直後、安倍首相が党内に檄を飛ばした自民党両院議員総会を欠席した。
 これは小泉議員だけでなく、大方の国民の感想ではないだろうか。

 低投票率は、選挙に行かない国民だけの責任では決してない。
 行きたくなるような政治を行っているかどうか、またそういう争点が提示されているか、政党や政治家の責任こそ大きい。
 その意味でも、安倍首相は国民が納得できるような解散理由を説明する責任がある。

■安倍首相の深謀遠慮とは

 大方の予想では、自民党が議席を減らすのではないか、と見られている。
 安倍首相自身も、選挙で過半数の238議席を確保できるかどうかが勝敗の分岐点だと説明している。
 80議席以上も減っても勝利だというわけである。

 その理由として安倍首相は、 
 「選挙の勝ちか、負けかは、政権選択。
 どちらの勢力が過半数を取るか、どちらの勢力が選ばれるか、それが分岐点だ」
と述べている。

 だが、この説明はまったく説得力がない。
 今度の選挙を誰が政権選択の選挙だと思っているのか。
 そんなことは誰も思ってはいない。
 そもそも野党第一党の民主党は、過半数の候補者を擁立することさえできないありさまだ。
 自民党以外で過半数を超える候補者を擁立しようとしているのは、日本共産党だけである。
 安倍首相は、今度の選挙が自民党・公明党の政権か、それとも共産党の政権かを争う政権選択選挙だとでも言うのだろうか。
 到底、まじめな説明とは言えない。

 それにしても議席減を覚悟してまで、なぜ解散総選挙を行うのか。
 そこには安倍首相の深謀遠慮があると見るべきであろう。それはなにか。

 もちろん、安倍首相が言うような「アベノミクス解散」などではない。
 「アベノミクス解散」などあり得ない。
 アベノミクスが上手くいっているなら、そのまま続行すればよいだけのことだ。
 上手くいっていないなら、必要な方針転換をすればよいだけのことだ。
 しかも、安倍首相が「上手くいってない。失敗だ」と言うわけもない。
 「デフレ脱却へ着実に成果をあげている」と現に言っている。
 だったら国民の審判を仰ぐ必要などさらさらないではないか。
 消費税増税の先送りも同様だ。
 共産党は「中止を」と訴えているが、どの党も増税延期には賛成している。
 そもそも対決軸にもなっていないものについて、どういう審判を仰ぐと言うのか。

 真の狙いは、安倍長期政権への布石である。
 来年は、国論を二分する集団的自衛権行使に関わる安保法制や原発の再稼働などの問題が控えている。
 これらはいずれも、安倍政権の支持率を引き下げる可能性をはらんでいる。
 らに統一地方選挙もある。
 それだけに解散は難しい。

 「来年のことを言うと鬼が笑う」というが、ましてや再来年のことなど今から展望することはできない。
 だったら野党の選挙準備態勢が整っていない今であれば、多少議席を減らしても、今後4年間のかじ取りが可能になる、というのが安倍首相の読みではないだろうか。
 つまり、安倍長期政権への展望を切り開くことになるのである。

 これこそが、「なぜ今」に対するもっとも説得力ある説明になるのではないか。
 とはいえ、安倍首相がそんなことを言えるわけがないのも仕方がないことではある。

■野党にとってはやりやすい選挙

 今度の選挙ぐらい野党にとってやりやすい選挙はない。
 安倍首相の深謀遠慮はどうあれ、安倍首相が「アベノミクス解散」と言うのだから、堂々とアンチテーゼを押し立てて論戦に挑むことができるからだ。

 確かに良い経済指標もある。
 株価は高騰し、円安効果で輸出関連の企業は利益を伸ばしている。
 だが良い指標ばかりではない。
 株価の上昇とは正反対に実質賃金は15カ月連続のマイナスとなっている。
 雇用は増えたが、非正規雇用が増えているに過ぎない。
 円安は、輸入価格を押し上げ、中小企業や酪農などに大打撃を与えている。
 地方創生関連2法は成立したが、地方経済の疲弊は深刻なものがある。

 そもそもGDP(国内総生産)が2四半期連続マイナスになったというのは、明らかに景気後退ということである。
 突くべき点はいくらでもある。

 ただ経済問題は、単に与党を批判すればよいと言うものではない。
 与党に反対するのであれば、しっかりとした対案を示していかねばならない。
 国民は、批判のための批判には、飽き飽きしていることをよく踏まえてもらいたいと思う。

 また集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法は、国民の反対運動も決して小さくない。
 原発再稼働問題も同様だ。
 総選挙は、こうしたテーマについても活発な論戦が交わされることを期待したい。

■野党は存在意義を示し、一矢報いる戦いを

 今回は、政権交代が問われる選挙ではない。
 野党にとっては、巨大与党に「当たって砕けろ」の精神で、思いっきり論戦が挑めるはずだ。
 解党した野党もあれば、今度の選挙で消滅しかねない弱小野党もいくつかある。
 もともと政党助成金狙いや、ただただ議員バッジを付けたいだけの人々で結党されたような政党が消滅するのは当然の成り行きである。
 何かと言えば、すぐに新党を結党したがる政治家がいるが、新党にはこりごりだというのも多くの国民の気持ちではなかろうか。

 民主党の中にも、党を分裂させて維新の会とくっつきたいという勢力も存在するようだが、こういう勢力を「獅子身中の虫(獅子の体内に寄生しながら、獅子を死に至らしめる虫)」という。
 自分の党を大切にできないでどうして国民の支持を得られるのか。
 それでも有権者に支持を訴えるというのは、まさに背信行為である。

 いまの野党の現状では、どうあがいても自民党を政権の座から引きずり下ろすことは不可能である。
 だが、その存在意義を多少なりとも示していくことはできるはずだ。
 その絶好のチャンスが今回の総選挙だ。

 戦後政治の中でいまほど野党の力が弱まり、存在意義が希薄になっている時期はない。
 これはすべての野党の責任である。
 自民党に負けるとしても、一矢報いる戦いをしてほしいものだ。
 野党にその姿が見えれば、投票率も上がるだろう。


Yahoo!ニュース 2014年12月4日 17時6分 児玉 克哉 | 三重大学副学長・教授
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamakatsuya/20141204-00041210/

自民党が圧勝する7つの要因~300議席超えも

 小選挙区制をなめてはいけない。
 風なき選挙のわずかな風が勝敗を大きく左右するのです。
 選挙評論家と言われるいわゆる「プロ」の選挙予想がほぼ出揃いました。
 私もこれまでの選挙予想では、ほぼ完璧に近く当ててきました。
 今回も11月24日に予想をしています。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kodamaka…/20141124-00040951/

児玉の衆議院選挙予想(2014年11月24日現在)
------------------------------------------------------
自民党       合計300(小選挙区236 比例64)
民主党       合計77(小選挙区34 比例43)
日本維新の党  合計35(小選挙区7 比例28)
公明党     合計34(小選挙区8 比例26)
共産党     合計15(小選挙区0 比例15)
次世代の党   合計4(小選挙区2 比例2)
社民党     合計3(小選挙区1 比例2)
生活の党     合計1(小選挙区1 比例0)
無所属       合計6(小選挙区6 比例0)

  今日、公表された各紙の選挙の動向調査では私の予想にかなり近い予想がされています。
 主要な選挙評論家や週刊誌の予想の中で私が予想した自民党300議席は最も多い数です。
 私の最初の分析結果は自民党310議席でした。
 これから逆風が吹くと考え、300議席に落として予想をしたのです。
 つまり今でも私の予想は、自民党が300から310議席を獲得するというもの。
 なぜこれほどに自民党が大勝するのでしょうか。
7つの要因をあげてみましょう。

1].なにはともあれ、以前より期待感がある
アベノミクスに対する批判がかなりでています。
確かにいまのところ夢の経済政策ではありません。
しかし、1990年のバブル経済の破綻からほぼ一貫して日本経済は厳しい状況に置かれました。
小泉旋風の吹いた時期は、短期ながら日本も金融バブルの好景気を迎えていました。
ただそれもリーマンショックとともにあっという間に終わりました。
これまでの24年間の中ではなにはともあれ、経済の浮揚の期待感を持たせる時期であることは確かです。
「とりあえずは民主党にやらせてみよう」ということで政権交代が前々回の衆議院選挙ではありましたが、その期間も日本経済は浮揚しませんでした。
自民党の他に現実的な選択肢がみえないのです。
野党は、アベノミクスを批判するだけでなく、具体的で期待のもてる経済政策を提示する必要があります。

2].超低投票率
今回の選挙はあまりに話題がありません。
そもそも日本人が政治に無関心になりつつあるのですが、これまでの選挙では、「政権交代」とか「郵政民営化」とかかなり話題になるテーマがありました。
何が選挙の争点かわからない、とよく言われます。
テレビもほとんど選挙について報道しません。
今回の選挙はマスコミが好む「劇場型」にならないのです。
「総選挙 予想」と検索するとAKBの選挙予想がでてくる時代に、ほとんど争点もなく、劇場要素のなく、というのでは、歴史的な低投票率になります。
こうなると組織的なバックのある政党が強くなります。
自民党、公明党、共産党が伸びるのです。

3].野党の準備が整っていない
野党の選挙への準備はほとんど整っていませんでした。
自民党は前回選挙で大勝していますから、現職議員がたくさんいます。
候補者擁立に困ることはありません。
公明党も現職プラスアルファで対応できます。
問題は野党。
民主党は現職が出馬することは当然としても、新人の擁立が困難でした。
いきなりの解散総選挙には備えることができなかったのです。
空白区もたくさんあります。
これは維新の党などにもいえること。
前回の擁立数を大きく減らしています。
これは、比例の獲得票数にも影響します。
民主党や維新の党などの野党は浮動票を獲得することが重要です。
しかし小選挙区に候補者を立てれず、メディアでの報道も少なく、投票率が低いという状態では、大きく票をのばすことはできません。
結果として自民党が勝利するのです。

4].資金
自民党は、日本経済の低迷とともに資金難に陥っていました。
議席も減らす中で、政党助成金も減っていき、かなり厳しい状況がありました。
しかし、前回の衆議院選の大勝で、一気に資金的にも余裕が出来ました。
アベノミクス効果は、企業の政治資金の投入という形にもなっています。
最近の選挙の中では、企業が自民党候補者を支援し、盛り上げる形がかなりできているのです。
それと比較して、民主党は厳しくなっています。
現職の多い自民党の(元)議員には(元)秘書などもついています。
資金力の差は歴然です。
金で票が確実に獲得できるわけではありませんが、金がある方が優位に戦えることは事実。
ここでも差があります。

5].まだ強く残る民主党政権ショック
国民の多くが民主党政権に期待をかけました。
その期待が裏切られる形となりました。
その時のショックはまだ引きずっています。
小選挙区制では与党がだめなら、野党第一党に票が移るものですが、民主党に移る票はまだ限定的です。
民主党政権ショックから立ち直るにはまだ時間がかかります。
その間は自民党が優位になります。

6].薄い野党のリーダーの印象
最近の選挙ではリーダーのイメージは非常に重要です。
安倍首相はなにはともあれ、印象あるリーダーとして復活できました。
批判されることも印象が高いというもの。
海江田氏の印象が強くないことは民主党が票を獲得することにおいてはハンディと言えます。
日本維新の党は橋下氏の個人的な人気に引っ張られたところがあります。
しかしさすがに今回は橋下フィーバーはなくなっています。
みんなの党の渡辺氏は金の問題から党首の座を明け渡し、今ではみんなの党も消滅。
個人的な人気のある野党の党首がいないのです。
浮動票を引き入れる力がないのです。
これは次世代の党や民主党にもいえます。
次世代の党には厳しい戦いです。

7].消費税増税ショックが思っているより小さかった
消費税を増税した後はこれまで与党は議席を減らしてきました。
これが怖くて増税をなかなかできなかったといえます。
ある意味、ちょっとしたトリックがあります。
今回の5%から8%への消費税増税では、移行期間として価格表示を必ずしも税込でなくてもよくなっています。
実際に多くの店では税抜価格表示がなされています。こ
れだと5%の税金込価格よりも安く表示されるのです。
実際には値上がりしたのに、値上がりした感覚が和らぎ、ショックが思ったより小さかったのです。
「安い」と思って買ったらレジで「あれ?」と思った人は多いでしょう。税
抜価格表示の影響で、消費税増税ショックは和らいだことは確かです。

 確かに安倍自民党に順風が吹いているわけではありません。
 しかし、野党にも順風は吹いているわけでもないのです。
 優位なポジションの自民党が大勝するというシナリオになるのです。
 「終わってみれば勝者は自民党」ということになりそうです。

 どこが勝つにしても、政策の本質的な議論と評価がなされる選挙となるかどうか。
 これがポイントなのですが、残念ながら今回の選挙ではそうしたことは起こっていません。
 これからの10日間で起こる可能性もほとんどありません。
 自民が勝とうと、野党が勝とうと、敗者は国民です。

 自民が勝とうと、野党が勝とうと勝者は国民です、という選挙にしたいですね。


どの選挙予想を見ても『外交』が挙げられることはありません。
 なぜ、安倍さんが2年も任期を残しながら総選挙を実施したのか
誰も考えていないのでしょうか。


ウォールストリートジャーナル 2014/12/04 5:16 pm ET
http://realtime.wsj.com/japan/2014/12/04/%E5%8B%9D%E5%88%A9%E6%BF%83%E5%8E%9A%E3%81%AE%E8%87%AA%E6%B0%91%E5%85%9A%E3%80%81%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%B0%91%E3%81%AF%E5%AE%89%E5%80%8D%E9%A6%96%E7%9B%B8%E3%81%AB%E4%BD%95%E3%82%92%E8%B2%A0/?mod=WSJJP_hpp_LEFTTopStoriesSecond

勝利濃厚の自民党、
日本国民は安倍首相に何を負託するのか?

 メディア各社が実施した最新世論調査が正しければ、安倍晋三首相は14日投開票の衆院選でまたしても地滑り的な勝利を収めそうだ。

 そうなれば、ここ3カ月の間に政界に垂れ込めた不透明感はほとんど払拭されることになるだろう。
 安倍氏は9月の内閣改造でしくじった。
 これで同氏の能力に新たな疑問符が付き、支持率が低下した。
 自民党内でも1年以内に首相のリーダーシップに対抗する勢力が出てくるとの観測が高まった。

 報道機関はどこも似たように自民党が勝利すると予想しており、大部分は自民が議席数を伸ばし、公明党と合わせて3分の2の過半数を維持するとの観測を伝えている。
 予想通り自民党が勝利すれば、安倍氏が記憶に残る中で最も安定した力強いリーダーの一人だという見方が復活し、向こう4年にわたって政権を担う明確な道筋を安倍氏に提供するだろう。

 ただ、こうした選挙結果は安倍氏が強い影響力を使って何をやりたいのかという以前からの疑問をあらためて想起させる。
 「アベノミクス」の次の行き先はどこになるのか。
 どのくらいの政治資源をアベノミクスに振り向けるのか。
 また、軍事力の増強や憲法改正など、戦後日本の平和主義をじわじわ切り崩す挑戦的な試みにどのくらいの力を注ぐのか。

 ここ数週間の世論調査ではアベノミクスに対する国民の支持が低下しているが、安倍氏は今回の選挙がアベノミクスの是非を問う国民投票になるという表現を好んで使っている。
 ただ、同氏は今回の選挙戦で、最後までやり遂げるという総括的な公約からさらに踏み込み、自身の優先項目のありかを明確にするという行動にはまだ出ていない。
 アベノミクスで最も重要かつ現実的な部分――日銀による異次元の金融緩和――は継続するだろう。
 これはアベノミクスの第1の矢だ。
 では、機動的な財政政策と長期的な債務削減を組み合わせた第2の矢と、構造改革を推進する第3の矢はどうだろうか。

 海外のエコノミストらは、コーポレートガバナンス・コードの改善や労働市場の柔軟化などの構造改革に真剣に取り組む必要性を、安倍氏に繰り返し訴えてきた。
 ただ、安倍氏はこれまで、権力の絶頂期にいるときでさえ、小規模なイニシアチブを取る以上の熱意を示してこなかった。
 安倍氏が権限を武器に農業の既得権益を打ち破るという歴史的な行動に踏み切り、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉をまとめあげれば、米国政府は心から同氏に感謝するだろう。
 しかし、安倍氏はこうした動きに対する国民の支持を取り付ける努力を、今回の選挙キャンペーンで行っていないようだ。

 財政政策も厳しい挑戦になる可能性がある。
 すでに安倍氏は来年まで消費税率引き上げを延期するという政治的に容易な決断を下し、衆院解散・総選挙に踏み切った。
 具体性に欠けるが、安倍氏は2020年までに日本の財政を均衡させる方針を維持することも誓った。
 エコノミストらは、巨額の歳出削減とさらなる増税を組み合わせた政治的に痛みを伴うパッケージがなければ、財政均衡の実現性が危うくなると考えている。
 安倍氏は今週、膨大な財政赤字を管理する能力が厳密に監視されているという冷徹な警告を受けた。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが1日、増税延期を理由に日本国債の格付けを引き下げたのだ。

 選挙戦ではアベノミクスを争点にしているが、安倍氏は有権者の関心を経済政策からそらしかねない他の困難な問題にどれくらい焦点を当てるのか。
 米国政府が安倍氏に期待しているのは、米国がアジア太平洋地域を警備しやすくするために日本の軍事規制緩和を前進させることだ。
 衆議院で3分の2の議席を獲得できれば、安倍氏の長年の夢だが国内で大きな議論を呼んでいる憲法改正に踏み切る可能性が残されるだろう。

 投開票までまだ10日あり、予想が外れることも考えられる。
 世論調査では多くの有権者がまだ支持政党を決めていないと回答した。
 日本政治の逆説は安倍氏の支持率が低下し、同氏の政策に反対する勢力が増えることだ。
 自民党が大勝するとすれば、それは同党の強さだけでなく野党の極端な弱さからももたらされる。
 この予想が人気のない政策綱領を掲げる人気のない首相が地滑り的勝利を収めるというものならば、今後1週間で有権者の態度が急変するだろう。
 世論調査が示唆するように、投票率が極端に低くなれば安倍氏率いる自公連合にさらなる勢いをもたらすものの、必ずしも政策が支持されたことにはならない。

原文(英語):A New Mandate For Abe — But for What?
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2014/12/04/a-new-mandate-for-abe-but-for-what/


 「アベノミクス」なんてものは選挙の目眩ましだ。
 メデイアの視線がそこに釘付けになれば安倍さんは大喜びだろう。
 メデイアは策士の安倍さんにいいように翻弄されている。


2014年12月06日12時54分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/659/193659.html?servcode=100&sectcode=140

【グローバルアイ】日本総選挙の「3大不思議」

  長いあいだ日本の政治を見てきたが、14日に行われる総選挙ほど珍しい選挙もない。
 「消費税を上げる」というものでもなく、「上げるのを先送りする」ということを国会解散の名分としたことからして喜劇だった。
 しかし法律に「総理全権事項」となっているのだから、それはそうとしよう。
 問題はとうてい「理解不能」の与野党、そして日本の有権者だ。
 個人的に「3大不思議」と命名したい。

★: まずは「自暴自棄の野党」。
 総選挙は政権を選択する選挙だ。
 ところが今回の選挙で第1野党の民主党は全体295の選挙区のうち178カ所でしか候補を出すことができなかった。
 比例代表を含めると全体475議席のうち候補は198人。
 41%にすぎない。
 一言で、選挙を行う前から「民主党政権」を放棄したということだ。
 このため今回の選挙では「政権交代」というスローガンが最初からない。
 海江田万里民主党代表は
 「今回の選挙は次の選挙で勝つための土台を用意するための選挙」
と何気なく話す。
 韓国野党なら当日ですぐに“クビ”になりそうだ。
 1998年に結党され、一時は政権まで握った野党が、前総選挙で敗北してから2年も過ぎたが、選挙区にまともに候補も出せないとはあきれる。
 一言で野党の資格喪失だ。

★: 2つ目は「何でもありの与党」
 2日、テレビの画面にあきれるような場面が流れた。
 この日始まった選挙戦に臨む主要候補の姿だった。
 その中で意気盛んな女性。
 小渕優子前経済産業相だった。
 1カ月ほど前、カネの問題で政界を騒がし、閣僚を辞任した彼女だ。
 検察の捜査も受けている。
 ところで自民党はこそっと彼女を公認した。
 「何か問題があるのか」という傲慢さを漂わせる。
 もちろん彼女は親韓派議員ではあるが、非正常の極限状態だ。
 もう一つ。
 自民党議員295人のうち「公認の入れ替え」はわずか5人。
 1.7%だ。さらに5人のうち4人は比例代表だった。
 選挙区出馬候補の交代はわずか1人だ。
 世の中が動き、有権者の要求が多様化しても、びくともしない。
 理由は特にない。
 「尋ねるな」だ。
 政治に変化がないため社会も疲れる。

★: 最後は「私は知らないという国民」。
 各種世論調査を見ると、一様に安倍政権を支持しないという声の方が多い。
 アベノミクスに対しても否定的だ。
 それでも「どこに投票するのか」と尋ねると自民党を選ぶ。
 驚くような統計がある。
 最近の朝日新聞の調査によると、安倍政権の集団的自衛権、原発政策などに反対する回答者も「投票する政党」1位には自民党を選んだ。
 与党が嫌だと言いながら、いざ選択するのは与党ということだ。
 まともな野党が不在という理由もある。
 しかし民心の反映、民意の投影の道具が選挙だ。
 それが民主主義の核心だ。
 それを崩して「民心と結果が別々」に進めば、それは結局、国際社会で日本の有権者の政治意識不在、さらに日本の限界に帰着するだけだ。
 それだけに残念で気の毒だ。


 『分かっていない、韓国メデイア!』
といったところだろうか。


レコードチャイナ 配信日時:2014年12月7日 14時5分  
http://www.recordchina.co.jp/a98636.html

経済政策が日本の選挙の焦点に、各党の攻防が激しさ増す―中国メディア

 2014年12月5日、衆議院選挙は1191人が立候補して475議席を争い、14日に投票が行われる。
 日本メディアが4日発表した世論調査によると自民党政権の継続は確実だが、安倍晋三首相の過去2年間の政治に疑問を呈する声も高まっている。
 日本メディアは安倍政権の経済政策が選挙戦の焦点になると見ている。 

 安倍首相は消費税率引き上げの延期を理由に、11月21日に衆議院を解散し、総選挙を繰り上げ実施することを決定した。
 規定では衆院選は4年に1回だが、今回は前回選挙から2年で実施することになった。
 また、現在の日本経済の情勢にかんがみて、消費税率引き上げの延期に対して各党に余り大きな異議はない。
 このため今回の「予想外の選挙」は「カネの無駄遣い」と批判されている。
 安倍首相には「不意打ち」によって野党に十分な準備期間を与えない狙いがあり、連立政権を組む自民党と公明党が引き続き国会で優勢を占め、長期政権の基礎を固める見通しだと分析する報道もある。

 安倍首相は衆院解散時、選挙の機会を借りてアベノミクスについて国民の信を問いたいと表明した。
 今回の選挙は2年間の安倍政治に対する国民の審判になる。最新の世論調査では、安倍内閣の支持率は過去最低を記録したうえ、不支持率が初めて支持率を上回った。

 経済政策が今回の選挙戦の焦点だ。
 安倍首相は福島で選挙戦の第一声を上げ、デフレから脱却するにはアベノミクスしかないと強調。
 期待した効果が次第に上がっていると主張した。
 一方野党は、アベノミクスは貧富の格差を拡大し、効果がないと批判。
 世論調査では、この2年間安倍首相が推し進めてきた経済政策について、「成功」との回答は30%、「失敗」との回答は39%、「その他・答えない」が31%だった。
 現行の経済政策に対して、日本社会に大きな論争があることがわかる。

 各党の攻防は激しさを増しているが、有権者は頻繁な選挙にすでにうんざりしている。
 2012年の衆院選前の世論調査では、選挙に「非常に関心がある」または「ある程度関心がある」と答えた人は80%を超えたが、今回は67.4%に過ぎない。
 九州のある新聞の論説員は人民日報の記者に、与野党共に新たな考えのある政策を打ち出していないことを理由に、投票に行くつもりはないことを伝えた。

(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)


 あたかも経済政策が選挙の争点のようにメデイアはもっていっているが、
誰もほとんどそのことは気にかけていない。
 でも、なんでこの時期に総選挙なのかと理由を探るにそれしかないような思考の堂々巡りに陥っている、ということである。
 そのかぎりにおいて、自民党の圧勝は確定しているようなものである。
 といことは、安倍さんの政策があと4年間外交的に継続されるということである。
 




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2014年11月28日金曜日

「サーバが見つかりません」:韓国系メデイアのみ繋がらない私のパソコン、これって何?、丸5日間続いたのち回復

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今日は「2014年11月28日」である。
韓国メデイアのインターネットにつながらない。


★.聯合ニュース


★.朝鮮日報


★.中央日報


★.東亜日報

韓国の通信社1社と新聞社3社に同時につながらない。
過去に1社あるいは2社がアクセス不能になったことはある。
しかし、韓国を代表する報道メデイア4社にすべて繋がらないというのははじめてのことである。
どうしたことだろう。
なにが起こっているのか。

すでに丸一日たっている。
どうも私のコンピュータにウイルスが仕掛けられたのか?
などと疑っている。
ありそうなことかな?
もしそうなら、私は結構大物ということか。
まあ、そんなことはないだろう。
 愉快犯が私と韓国メデイアを遮断したのだろう。
でも結構面白いことをやるようである。




今の時間が上。
つながらなくなったのが昨日(27日)の午前中。
ということは30時間以上たっている。
このコンピュータを使っている限り、永久に韓国メデイアへのコンタクトはダメということになって、果たして私にどれだけのリスクがあるのだろうか。
発信ができないというのは、相当なダメージになるが、韓国メデイアの受信ができなくても他の世界のメデイアの受信はこれまで通りなので、さほどの苦痛にはなりそうにないが。
韓国のニュースは別のメデイアから入ってくるから、特に無くても気にならないだろう。
ただ、引用された内容のソース確認ができないことが少々不便になるかもしれない。




 豊かなコンピュータの知識があるわけではない。
 でもちょっと、これ私のパソコンのせいなのだろうか。
 今日は12月に入っている。
 どう考えても、私のパソコンにウイルスが侵入して、韓国系のメデイアだけstopさせているとは考えにくい。
 しかし、いろいろ検索しているのだが、他にこんな症状が出ているというニュースは聞こえてこない。
 こんなのがあった。



 今から3年半以上も昔である。
 しかし、「終了しております」とあり、肝心の回答が載っていない。
 どうなっているんだろう。

オオ!
 回復した。
 ということは、私のパソコンのせいではない。
 韓国メデイア4社、すべてつながる。
 丸5日間つながらなかった、ということになる。
 ということは、向こう側に何かがあった、ということになる。
 検索してみたが、私と同じような症状が出た、という情報は載っていない。
 『怪』である。 


★.聯合ニュース

★.朝鮮日報

★.中央日報






【描けない未来:中国の苦悩】



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世界人口動態(3):長期停滞と人口動態:若者のための国ではない

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2014.11.28(金)  The Economist
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42313

長期停滞と人口動態:若者のための国ではない
(英エコノミスト誌 2014年11月22日号)



人口動態が長期停滞を説明してくれるかもしれない。

 1930年代後半、恐慌がなぜ10年近くも続くのかを説明しようとしていたエコノミストらは、
 問題は人口不足かもしれないと考えた。
 「人口の増加局面から減少局面への転換は非常に破滅的かもしれない」。
 ジョン・メイナード・ケインズは1937年にこう述べた。

 その翌年、やはり著名経済学者のアルヴィン・ハンセンは、米国では、人口と領土、新しいアイデアが尽きつつあると懸念した。
 ハンセンいわく、その結果が
 「長期停滞――すなわち、初期段階で死んでいく弱い景気回復と、
 自己増殖し、固くて一見取り除けないように見える失業の芯を残す恐慌」
だった。

■先進国を苦しめる「長期停滞(secular stagnation)」

 1年前、ハーバード大学のラリー・サマーズが、先進国の長引く病を表現するために、この「長期停滞(secular stagnation)」という言葉を復活させた。
 そして、
 弱い需要と過剰貯蓄が、低い短期金利というお決まりの手段で成長を刺激するのを不可能にしている
と主張した。

 サマーズ氏が表現した病において、人口動態が中心的な役割を果たしているのかもしれない。
 それも、1930年代以上に重要な役割を果たしている可能性がある。

 高齢化する人口は複数の経路を通じて成長と金利を抑え込む。
 最も直接的なのが、労働供給を通じて、だ。
 経済の潜在的な生産量は、
★.労働者の数と
★.生産性
で決まる。
 ドイツと日本では、生産年齢人口が10年以上も縮小しており、減少率は今後数年で加速する見込みだ(上図参照)。

 英国の潜在労働力は今後数十年のうちに成長が止まる。
 米国の潜在労働力の伸びは、2000年から2013年にかけて続いた0.9%というペースの3分の1程度に落ち込む見通しだ。

 他の条件がすべて同じだった場合、労働力の伸びが0.5ポイント下がると、経済成長もほぼ同じだけ落ち込む。
 そのような効果は徐々に感じられるはずだ。
 だが、景気後退は、多くの労働者に早期退職を促すことで、このプロセスを加速させた可能性がある。

 米国では、第1次ベビーブーム世代が62歳になった2008年に、公的年金のソーシャルセキュリティーを受給する権利を得た。

 複数の研究によれば、これが恐らく、それ以降、仕事に就いているか仕事を探している生産年齢人口の割合が66%から63%未満に低下した落ち込み幅の半分を説明できるという
 (これは日本の経験とも似ている。
 日本は1990年代に、生産年齢人口が減少し始めたのと同じころに停滞とデフレに陥った)。

 人口の規模と年齢は、企業が開拓できる顧客と労働者の数にも影響を及ぼし、それゆえ企業の投資規模を左右する。
 ケインズとハンセンは、人口の減少によって米国の工場で生産された製品の需要が減ることを懸念した。

 経済成長の現代モデルは、
 企業が1単位の国内総生産(GDP)を生産するためには、
 一定量の労働者1人当たり資本ストック――設備、建物、土地、知的財産など――
が必要になると仮定している。
 雇う労働者が少なくなれば、企業が必要とする資本も減るわけだ

 米連邦準備理事会(FRB)のユージェニオ・ピント氏とステイシー・テブリン氏は調査報告で、総資本ストックに占める割合で見た純投資(総投資から減価償却を引いた額)が第2次世界大戦以来の最低水準に迫っていると指摘している。

 これは部分的には循環的なものだ。
 景気後退を受けて企業が事業拡大計画を抑えたからだ。
 しかし、長期的な流れでもある。
 資本ストックの伸びは1994~2003年の年間3.1%から、次の10年には同1.6%に減速した。
 エコノミストらは、資本ストックの伸びの減速のおよそ
★.「3分の1が労働力の伸びの鈍化」
★.残り(すなわち3分の2)が「イノベーションの減退」
に起因していると考えている。

 言い換えれば、
 機械を操作する労働者が減り、利用できる技術的ブレークスルーが減ったために、企業が機械の購入を減らしている
わけだ。

■借り手の世界

 人口動態が成長と金利に影響を及ぼす3つ目の手段は、貯蓄を通してだ。
 個人は一般的に、教育、住宅、そして子供のお金を払うために成人早期に多額の借金をし、中年以降にせっせと貯蓄し、退職後に蓄えてきた貯金を使う。

 ケンブリッジ大学のクーン・トイリングス氏は各国の人口動態と照らし合わせ、さまざまな国の貯蓄総額がいくらであるべきかを算出した。
 人口の増加率が高く、定年後の期間が短い方が貯畜が少なくて済む一方、
 高齢化が進んだ人口は、より多くの貯蓄を必要とする。

 米国では、必要となる貯蓄ストックは1970年にGDPのマイナス228%に相当した。
 人口が相対的に若く、寿命が短かったことは、債務を返済して退職後の生活を賄う将来所得が潤沢なことを意味したため、当時、米国家計は貯蓄者ではなく借り手であるべきだったのだ。

 だが、人口が高齢化し、成長が減速し、寿命が延びたおかげで退職後の生活が長くなるに従い、求められる貯蓄の水準は2010年にGDP比52%に増加した。

 日本では、必要な貯蓄が同じ期間にGDP比マイナス176%からプラス119%に増加し、ドイツでは189%から325%、中国ではマイナス40%からプラス86%に増加した。

 これほど多くの国が退職に向けて同時に貯蓄に励むことは、弱い投資、潜在成長の鈍化、財政緊縮、企業の現金ため込み、そして格差(格差の結果、より多くの国民所得が貯蓄率の高い金持ちの手に渡る)と相まって、投資と貯蓄を釣り合わせる「均衡」金利を押し下げる。

■明白な政策対応は退職年齢の引き上げ

 しかし、少なくとも1つ、明白な政策対応がある。
 「退職年齢を引き上げれば、貯蓄が減少する」。
 トイリングス氏とジュネーブ高等研究所のリチャード・ボールドウィン氏は最近出版した電子書籍でこう論じている。
 「そもそも、明日の余暇や高い消費と引き換えに今日貯金できる度合いには限界がある。
 明日も誰かが働かなければならない。
 それまでに全員が退職することなどできない」

 さらに、高齢化する人口はいずれどこかの段階で、蓄えてきた貯金を使い果たすようになる。
 モルガン・スタンレーのチャールズ・グッドハート、フィリップ・エアフート両氏は、退職者に対する労働者の比率は現在、大半の先進国で急低下しており、近いうちに多くの新興国でもそうなると指摘する。

 日本はすでに、貯蓄率が高かった時代に国民が購入した海外資産を換金している。
 中国と韓国もそうし始めており、ドイツも近く換金し始めることになる。
 これが現在はマイナスの実質金利を、2025年までに2.5~3%という歴史的な均衡金利に引っ張り上げると両氏は予測している。

© 2014 The Economist Newspaper Limited. All rights reserved.
英エコノミスト誌の記事は、JBプレスがライセンス契約 に基づき翻訳したものです。
英語の原文記事はwww.economist.comで読むことができます。
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 考え方の基本は述べている通り

 経済の潜在的な生産量は、
★.労働者の数と
★.生産性
で決まる。

 である。
 いわゆる近代成長経済学の化石的理論。
 「成長」は近代初期には輝ける星であった。
 しかし、成長が成熟した現代においては無意味である。
 いわく

 機械を操作する労働者が減り、利用できる技術的ブレークスルーが減ったために、企業が機械の購入を減らしている。

 なんともへんてこな理論。
 機械を操作する労働者が減ったのなら、その機械が生産する量を上げればいい、だけのことである。
 労働者が半分になって生産量が半分になったのなら、2倍生産する機械を作ればいい。
 そういう機械を作ることは、コンピュータ化した技術ではいともたやすいことである。
 ということは、理論に根本的な間違いがあるということである。
 「人間労働力を経済力に位置づける時代は、
 日本ではもう昔に終わっている」
ということである。


レコードチャイナ 配信日時:2014年12月8日 0時5分
http://www.recordchina.co.jp/a98637.html

日本の空き家率が高止まりする原因は4つ、
引き下げるのは難しい―中国紙

  2014年12月3日、日本の土地は非常に高価で、住宅は手狭というのが一般的な印象だ。
 だが総務省がこのほど発表した住宅と土地の統計調査結果によると、
★.日本には6063万戸の住宅があり、
 このうち820万戸が空き家で、
 空き家率は13.5%
に達する。
 つまり、7戸に1戸が空き家になっているということだ。
 008年の調査結果と比較すると、空き家は5年で63万戸増え、空き家率は0.4%上昇し、いずれも過去最高を更新した。
 人民日報が伝えた。

 空き家は世帯数を上回る住宅ストックを指す。
 日本では1969年に初めて住宅ストックが世帯数を上回る現象が起こり、その後、空き家率は徐々に上昇してきた。
 過去20年間は人口が減少したものの、一人暮らし世帯や核家族が増えたため、日本の世帯数は15年まで増加を続けた。
 だが住宅建設のペースは明らかに世帯数の増加率を上回っていた。

 日本の空き家率が高止まりする原因として次の4つが考えられる。

第一に、人口動態と家族構造の変化がある。
 人口は東京、大阪、名古屋の3大都市圏に引き続き集中し、中小都市は若年層の流出が深刻だ。世話をする人のいない高齢者たちは老人ホームに移るしかなく、多くの住宅が受け継ぐ人もいないままに残される。

第二に、日本の住宅にかかる固定資産税は
 土地にかかる税金のわずか6分の1で、傷んで人の住めないような家でも残しておけば節税対策になる。

第三に、住宅建築の質が低く、中古市場の取引が低迷している。
 昔からある木造住宅と1970~80年代の不動産市場の高速膨張期に粗製濫造された住宅が、日本の住宅の平均寿命を28年に引き下げている。
 米国は67年、英国は81年だ。中古住宅のモーゲージや税収政策は新築物件の優遇ぶりに及ばないため、日本人は新築を買いたがる。
 08年の日本の住宅取引のうち、中古市場での取引は13.5%にとどまった一方、欧米諸国では住宅取引全体に占める中古の割合が70~90%に達する。

第四に、新築住宅の供給が過剰だ。
 90年代以降、日本政府は住宅建設を景気を喚起するための手段とみなしてきた。
 富士通総研経済研究所の米山秀隆主任研究員の試算では、現在の新築住宅建設のペースと中古住宅取り壊しのペースで考えると、
 15年以降は日本の住宅の4戸に1戸は空き家になる。

 空き家はさまざまな問題を引き起こす。
 雑草がぼうぼうに生える、野良猫が集まる、治安が乱れる、都市計画が推進できなくなるなどだ。
 現在、日本の272の地方自治体は「空き家対策条例」を制定し、取り壊しの加速と有効活用の両面で問題の解決を図っている。
 査定で傷みがひどく居住には適さないと評価された住宅は、所有者が自発的に取り壊しを行う場合は地方政府が一定額の補助金を支給し、所有者が取り壊しを拒否する場合と所有者がいない場合は強制取り壊しとする。
 「空き家バンク」を設立し、空き家の調査、評価、登録・ネットワーク化を強化して、家を借りようとする人、特に若い世代の借り手が自分にふさわしい安価な住宅をすぐに見つけられるようサポートする。
 文化的価値や利用価値がある空き家は改造し、公共活動センターにしたり、老人ホームにしたり、ホテルや民宿に改造したりする。
 兵庫県神河町の築80年以上の古い民家は何度かの改修を行った後、農家の生活を体験したい人に低価格で貸し出しており、賃貸期間は3カ月以下の短期となっている。

 米山氏は
 「人口が減少しているため、日本の空き家率の高止まり問題は解決が難しい。
 現在、経済の高度成長期に無秩序に拡大された都市の道路網が集約・再編という課題に直面しており、空き家を有効活用するにはどうしたらよいかをしっかり検討しなくてはならない」
と話した。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/TF)



2014.12.09(火)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42405

高齢化する欧州には移民の新しい血が必要だ
(2014年12月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 社会の高齢化、労働人口の減少、生活水準の停滞によって定義される欧州では、移民は部分的な経済的解決策であると同時に、それ自体が政治問題でもある。

 移民と、移民が労働市場と福祉制度に与える影響は間違いなく、来年の英国の総選挙で熱を帯びた争点となり、北欧諸国からギリシャに至るまで、さまざまな国で政治的論議を形作ることになるだろう。

■英国で躍進続ける反移民政党UKIP

 欧州委員会のある報告書は、2060年までの移民と人口増加の予測を盛り込んでおり、この論議の炎に油を注ぐと見られる。
 こうした推定が、思惑を抱く政治家ではなく、党派に属さない欧州連合(EU)の専門家の手による研究成果だという事実は、原則として予測の信憑性を高める役目を果たす。

 11月27日に英国家統計局(ONS)が発表した統計によると、2014年6月までの1年間で英国への移住者の純流入数が26万人に急増した。

 この予想外に高い数字は、反EU、反移民を掲げる英国独立党(UKIP)が2カ月足らずで2度目となる議会補欠選挙での勝利を収め、与党・保守党に衝撃を与えた後に出てきたものだ。

 最新の世論調査は、UKIPが次の総選挙で投票総数の14~18%を獲得し、第3党となる可能性があることを示唆している。
 この右派のポピュリスト政党は、それが正しいにせよ間違っているにせよ、自党の切り札の1つは、高いと認識されている移民の水準に対する国民の不安だという立場を取っている。

 2060年までに英国への移民純流入が900万人を超えると予測する欧州委員会の報告書は、UKIPのレーダーに引っかからなかったのだろうか?
  もしそうだとすれば、恐らくそれは、報告書が「2015年高齢化報告:基本的な前提と予測の方法論」という味気ない題名だったためだろう。
 それでも、欧州委員会の予測は注目に値する。

■注目すべき欧州委員会の報告書の中身とは?

 報告書は、2060年までにEU加盟国に流入する移民の純増数が合計5500万人になると予想している。
 ほぼ70%がEU加盟28カ国のうちのわずか4カ国に向かい
★.イタリアに1550万人、
★.英国に920万人、
★.ドイツに700万人、
★.スペインに650万人
流れ込むという。

 この予測が正確ならば、移民の政治的影響は英国を超えて大きく広がることになる。
 考え方がUKIPに近いイタリアの反移民政党・北部同盟に対する支持は、ポー渓谷以北の牙城を超えて南へ広がっている。

 移民排斥運動はドイツやスペインではそれほど目立たないが、オーストリア、フランス、オランダでは政治光景の一部として定着している。

 欧州委員会は、何千万人の移民がどこからやって来るかについて予測していない。
 だが、世界の人口に占めるアフリカのシェアが2010年の15%から2060年には28%に上昇すると予測されていると指摘する。
 一方、人口全体に占める欧州のシェアは、移民の純流入にもかかわらず、7.2%から5%へ低下すると予想している。

 全体としては、
 EUの人口は昨年の5億700万人から2060年には5億2300万人に増加
すると予想されている。
 とりわけ興味深いのは、個々の国の予測だ。
★.英国の人口は6410万人から8010万人へと増加し、EUで最も人口の多い国になる見込みだ。
★.フランスは6570万人から7570万人に増加するが、
★.ドイツは8130万人から7080万人へ減少する
と見られている。

 英国がEUにとどまり、スコットランドが英国から分離しなければ、英国はEUで最大の相対的影響力を持つことになり、その影響力は例えば、欧州議会での議席数増加につながる。
 しかし、この影響力の拡大は、部分的には、英国へやって来る数百万人の移民のおかげなのだ。

■高齢化するEU、2060年には65歳以上の人口と生産年齢人口が1対2に

 出生率、平均寿命、労働市場の進化など、個々のEU加盟国に関するさまざま仮定が欧州委員会の報告書の基礎を成している。
 報告書の最も重要な結論は、欧州社会はあまりに急速に高齢化しているため、たとえ移民の純流入数が多くても、EUは2060年までに、65歳以上の人口と生産年齢人口の比率が現在の1対4ではなく、1対2になってしまうということだと言えるかもしれない。

 このように粛然たる推定は、移民の受け入れが政治的選択ではなく、むしろ経済的な必要性であるように見える理由を明確にしている。
 もしかしたら、UKIPは向こう4カ月間で、欧州委員会の報告書のコピーを英国の全有権者の玄関に届けるよう手配すべきなのかもしれない。

By Tony Barber
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レコードチャイナ 配信日時:2014年12月13日 7時46分
http://www.recordchina.co.jp/a98974.html

人口減少の食い止めが日本経済を救うカギ―中国紙

 2014年12月12日、安倍晋三首相は衆議院を解散し、今月14日に総選挙を行うと発表した。
 日本の首相は衆議院で選出され、衆議院議員の任期は4年間だ。前回の選挙は2012年12月に実施されており、次回は16年12月の予定で、今回の選挙は2年前倒しで行われることになる。
 証券時報が伝えた。

 内閣制を取る体制では、前倒しで選挙が行われる状況には次の2パターンがある。
★.1つは内閣に信任を得られず、やむなく前倒し選挙で国民に信を問う場合。
★.もう1つは本来の選挙日が近づき、政権与党が自分たちに都合のよい時を選んで前倒し選挙を行い、戦いを有利に進め、政権を担う期間を引き延ばそうとする場合だ。
 たとえば1980年代に英国のサッチャー大統領(当時)は2回の前倒し選挙を行って勝利を収め、長期政権を可能にした。

 だが安倍政権のこのたびの前倒し選挙では、自民党にとって特に好材料というものはない。
 安倍首相の就任当時は支持率が非常に高く、与党は議会で絶対安定多数を占めており、近年まれにみる安定した内閣となっていた。
 だが最近発表された調査結果をみると、支持率は就任以来の最低に落ち込み、有権者の3分の1は安倍政権の経済政策は失敗だったと回答した。

 日本の第3四半期(7-9月)の国内総生産(GDP)の速報値はマイナス1.6%で、市場の予想値の2.1%を大きく下回った。
 第2四半期(4-6月)のGDP確定値はマイナス7.3%で、速報値のマイナス7.1%より減少幅が拡大した。第2四半期のGDP減少幅が非常に大きかったのは、4月の消費税率引き上げを前に、第1四半期(1-3月)に駆け込み需要が生じたためだ。
 市場には第3四半期は経済が回復するとの見方が広がっていたが、消費増税の影響が引き続き拡大し、日本経済は2四半期連続のマイナスとなり、統計基準に照らせば衰退といえる状況になった。

 日本経済が再び衰退に陥ったことは、安倍政権の経済政策「アベノミクス」に対する危険信号であり、日本銀行(中央銀行)は日本が再びデフレに陥ることを懸念する。
 1年ほど前、安倍首相と新たに日銀総裁に就任した黒田東彦氏は、力を合わせてアベノミクスの3本の矢を放った。
 アベノミクスは最初の年には一定の成功を収め、物価は上昇した。
 だが3本目の矢である構造改革は、進展ぶりも効果もはかばかしくなく、安倍首相は今年になって3本目の矢を補修し、強化して放つことになった。

 構造改革が進展しなければ、日本経済を活性化させても、再び衰退に陥るというのがおおかたの一致した意見だ。
 日本の構造的問題が象徴的に現れているのは債務問題で、現在の公的債務残高の対GDP比は240%前後に達し、世界の主要エコノミーの中で最も高い。
 日本は税収を増やす必要があり、安倍政権も前与党の民主党も消費税率引き上げの必要性では一致している。
 問題は、増税はデフレ圧力を高める政策であり、日本経済もグローバル経済も好調とはいえない今、必要なのは活性化と緩和ということだ。
 気付け薬を飲みながら下剤を飲むような日本のやり方では、内分泌系の調子がおかしくなる可能性がある。
 バランスを取ろうとするなら、導き手が必要であり、タイミングも必要だ。
 タイミングについていえば、現在のグローバル経済は過去数十年のような高度成長を再現することは難しく、日本の創造力や製造業は過去20年間にわたり低迷を続けており、日本にとってよい状況ではないことは明らかだ。

 日本経済が難局を脱したいなら、導き手がぜひとも必要だが、安倍首相がそうした存在になれるかどうかは大いに疑問だ。
 アベノミクスの3本目の矢は正確な処方箋を示してはいるが、実行は非常に難しい。
 日本経済の構造改革にまず必要なことは規制緩和だ。次に必要なことは根本的問題である人口問題だ。
 この問題が日本経済を20年にわたり弱体化させ先行きを暗いものにした原因だと考えられる。
 日本の人口問題は主に高齢化と人口減少に現れている。
 厚生労働省が2014年1月1日に発表したところによると、13年の出生数は103万1000人で前年比6000人減少した。
 同年の死亡数は127万5000人で同1万9000人増加し、増加率は第二次世界大戦以降で最高を更新した。
 計算すると、昨年の日本は約24万4000人の自然減で、12年の21万9000人を上回る新記録となった。
 07年以降、日本の人口の自然減、すなわち死亡数から出生数を引いた数は拡大を続けている。
 昨年11月には65歳以上の人口が全体に占める割合は初めて25%を超え、日本は世界で最も高齢化が進んだ国の一つになった。

 人口問題の解決が日本の経済問題のカギだ。
 人口の減少が続けば、経済政策や構造改革が帳消しになり、経済全体もますます弱体化していく。
 よって人口問題の解決こそが日本が苦境を脱する唯一の根本的な道になる。
 安倍政権が放った3本目の矢は優れた人材の移民をより多く受け入れることを提起するが、日本は優れた労働力に不足してはいない。
 足りないのは一般の労働力と消費者だ。
 日本は毎年50万人前後の移民を受け入れなければ人口減少のもたらす巨大な圧力に抗しきれない。
 だが日本社会は文化的問題への懸念が強く、移民の受け入れには相当の覚悟をしなければならない。
 この点が変わらなければ、日本経済は有効な脱出口を見いだせない恐れがある。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)


 日本はいかにして「人口1億人に軟着陸させるか」
という問題に取り組んでいる。
 これに成功しないと日本は「ない」かもしれない。
 過剰人口をいかに制御していくか。
 過剰人口を生み出すことによって経済成長を成し遂げたが、いまはそういう歴史の時代ではない。
 世界は人口爆発で窮地に立っている。
 過剰人口が世界を窮地に陥れている。
 人口が経済を引っ張る時代は終わっている。
 いまは
 人口が社会の「足を引っ張る」時代に入っている
ということである。




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高速鉄道争奪戦(6):中国が初めて世界に問う世界戦略「一帯一路」、建設を後押しする「アジアインフラ投資銀行」

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「インドに技術を盗まれるな!」
 何かポカーンとしてしまうような中国の発言。
  中国もそこまで言えるようになった


レコードチャイナ 配信日時:2014年11月27日 5時40分
http://www.recordchina.co.jp/a98039.html

インド高速鉄道の受注で日中が競争、
中国は価格と好条件で攻勢―インド紙

 2014年11月25日、参考消息によると、インド紙ザ・タイムズ・オブ・インディアのウェブサイトが8月26日、インドにおける高速鉄道建設プロジェクトの受注で日本と中国が激しい争奪戦を繰り広げていると報じた。
 日本はアーメダバードとムンバイを結ぶ路線の受注を目指して調査を進めており、安倍首相がインドに日本の高速鉄道・新幹線の導入を強く求めることが予想されている。

 一方、高速鉄道の総延長距離で世界一となった中国もインドに売り込みをかけており、関連設備も含めた好条件によって価格面で日本よりも大幅に優勢に立っている。
 消息筋によれば、日本の新幹線は安全性・信頼性の面で優位にあるものの、コスト面でのハードルは高く、海外での採用は難航が予想される。

 しかし、JR4社が新たに設立させた社団法人国際高速鉄道協会(IHRA)は10月、インドに新幹線の採用を積極的にアピールしており、企業による直接投資などの金融面における取り決めによって可能性が高まると、消息筋は指摘している。

 報道によれば、中国は駅舎など老朽化した鉄道インフラのアップグレード援助を提案して、インド側の出方を探っているという。



サーチナニュース 2014-11-27 22:23
http://news.searchina.net/id/1551425?page=1

技術を盗まれるな!
インドの高速鉄道計画で中国が共同か=中国版ツイッター

 中国メディアの騰訊財経は24日、複数のインドメディアの報道として、
 インドの高速鉄道網整備計画「ダイヤモンド四角形プロジェクト」のうち1路線を中印両国で建設する可能性が高いと報じた。

  記事は、中印両国で建設する可能性が高いとする路線について、首都デリーとインド南東部の都市チェンナイを結ぶ「デリー-チェンナイ間」だと報じた。
   さらに、習近平国家主席が9月にインドを訪問した際に中印両国が高速鉄道の建設で協力を推進する旨の共同声明を発表したことを伝えたうえで、中印両国が共同でデリー-チェンナイ間の路線を建設することになれば、共同声明に続く“着地点”と考えて良いと報じた。
 報道によれば、デリーとチェンナイを結ぶ路線は全長1754キロメートルで、建造費は2兆ルピー(約3兆8100億円)に達する。

 インドメディアが「デリー-チェンナイ間」の路線は中印両国で建設する可能性が高いと報じたとされることについて、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)での反応を見てみると、
 「日本から契約を奪ったということか?」
など嬉々としたコメントがあった。
インドの高速鉄道整備計画については、日本の売り込みが先行しているとも言われているためだろう。
 さらに、新幹線の建造コストが中国高速鉄道より高いことを指摘したうえで
 「インドが新幹線を導入したら兵器を購入する予算がなくなってしまうからな。
 インドはわが高速鉄道にしておけ」
といった声も。
  また、中国高速鉄道がインドに導入されるのであれば「歓迎」すべきことだと述べつつも、
 「重要なのはインドにわが高速鉄道の技術を盗まれないようにすること」
と、いらぬ警戒感を示す声もあった。




JB Press 2014.12.01(月)  阿部 純一
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42310

中国が初めて世界に問う世界戦略「一帯一路」
南シナ海で我が物顔の中国にASEAN諸国は追随するのか?

 2014年10月の「18期4中全会」を無事に終え、11月に北京でAPEC首脳会議を主宰した習近平主席は、かつて鄧小平が「改革開放の総設計師」と呼ばれたことに倣い、「改革開放の新設計師」にまで祭り上げられた。
 「人民日報」(11月13日付)が「改革開放の新設計師」という名称を習近平主席に冠したのである。
 まさに習近平主席への権威付けは「鄧小平並み」になってきたということだろうか。

 実は、筆者は中国の友人から9月の段階で「新設計師」の話を聞いていた。
 ということは、おそらく中国の内部で、夏辺りから習近平主席に対する「新設計師」の称号は練られていたのだろう。
 はたしてこの称号が定着するかどうか注目したい。

■中国をユーラシアにおける経済発展の中心に

 ところで、習近平主席は10月11日、APEC非公式首脳会談で演説し、
 「(近隣諸国との)相互接続(connectivity)の協力は中国のシルクロード経済ベルト・21世紀海上シルクロード(一帯一路)構想の核心である。
 中国は志を同じくする友人が協力に積極的に参加し、共同で『一帯一路』をみなの協力の道、友好の道、ウィン・ウィンの道に築くことを歓迎する」
と述べた。

 習近平主席が力説した「一帯一路」とは何か
 これは2013年9月から10月にかけてそれぞれカザフスタンとインドネシアを習近平主席が訪問した際に明らかにされた構想である。

★.陸上の「シルクロード経済ベルト」は、
 中国沿海、中原、西北を抜け中央アジア、ロシアを経て最西端はヨーロッパ西海岸に至る、鉄道・道路による経済開発構想とされる。
★.一方、海上の「21世紀海上シルクロード」は、
 陸上ほどルートは明確には示されていないが、
 南シナ海からインド洋に抜け、中東から地中海をうかがうもの
と理解できよう。
 ASEAN諸国との自由貿易、さらに中東・アフリカからの資源輸入ルートの確保が中国の狙いだろう。

 中国は経済大国、政治大国、さらには軍事大国と言われてきた。
 しかし、これまではあくまでも「東アジア限定」での「地域大国」にとどまっていた。
 習近平主席の「一帯一路」構想は、そのスケールから言っても、中国が初めて世界に問う「世界戦略」であると見ることができる。
 中国をユーラシアにおける経済発展の中心にしようとする意気込みが感じられるとともに、もしこの構想が軌道に乗れば、世界の地政学上の構図が一変する可能性すらある。

■一帯一路の成功が困難な理由

 しかし、この「一帯一路」構想の成算はどのくらいあるのだろうか。
 いや、それ以前に中国はこれまでの「西部大開発」で行ってきた地域開発の成果と反省を総括しているのだろうか。
 同様に、南シナ海の領有をめぐるASEAN諸国との対立を解消する妙案を持ちあわせているのだろうか。
 そのようには見えないとすれば、成算は立たないはずだ。

 同時に、中国はこの「一帯一路」構想を中国の地方経済の活路と位置づけていると思われる。
 中国経済がかつてのような高成長を望めず、中央政府も地方政府の財政赤字を補填できない時代に差しかかりつつある現在、中央アジアをにらむ西域諸省、ASEANをにらむ南部諸省にとって、「一帯一路」構想は願ってもないプロジェクトのはずだ。

 ところで、中国の「西部大開発」とは、中国西域(甘粛省、青海省、新疆ウイグル自治区、チベット自治区)の地下資源開発を軸に、1980年代から行われてきた経緯がある。
 筆者自身、1992年と2007年の二度にわたって新疆ウイグル自治区を訪れたことがある。
 自治区の首都・ウルムチは、15年の間にまったく様変わりし、近代的大都市に変貌していた。

 ならば、「西部大開発」は成功したのか、といえば答えは「ノー」だろう。
 要は、中国の人口の大多数を占める漢族が西域に進出し、開発し、その成果を我が物にしただけで、土着のウイグル族はその恩恵を満足に受けてはいない。
 ウイグル族によるテロ活動が頻発しているのがその証拠である。

 地域の文化を尊重せず、宗教に敬意を払わず、漢族が開発を独占し、その利権も独占するならば、「シルクロード経済ベルト」構想においても中央アジアで中国の開発は拒絶されるはずだ。
 たとえその地域の政府が受け入れても、中国がアフリカでやったような「援助」の名目で労働力まで持ち込み地元住民に恩恵をもたらさないやり方では、反発しか受けないだろう。

 海上の「21世紀海上シルクロード」はもっと成算が立たない。
 南シナ海をめぐるASEAN諸国、とりわけフィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイなど排他的経済水域の主張が重複する国々との関係をどうするつもりなのか。
 南シナ海における紛争予防のために交渉が続けられている「行動規範」についても、中国の姿勢は消極的である。
 この問題が解決しなければ、南シナ海は「平和と協力の海」にはならない。

■ASEAN諸国に脅威を与える南シナ海の埋め立て工事

 実は筆者は、習近平主席にとって「一帯一路」は当面のスローガンであって、陸上と海上の両方ではなく、とりあえずは陸上の「一帯」を優先し、海上の「一路」は遅れても構わないと考えているのではないかと邪推している。

 ロシアとは戦略的に誼(よしみ)を通じているし、中央アジア諸国は貧しいので中国の援助や投資を無条件で歓迎するのは間違いない。
 しかし、ASEAN諸国はそれなりに豊かな国もあり、米国や日本と長年にわたる結びつきもあって、中国への対応もバランスを取りながらやっているから、中国としては主張を押し付けにくいはずだ。

 しかし、筆者が邪推したのは他でもない、中国が南シナ海で実行しているサンゴ礁の大規模埋め立て工事にある。
 中国は南シナ海南沙諸島の永署礁と赤瓜礁の2カ所で大規模な埋め立て工事を実施中であり、その狙いは軍事基地化であるのは間違いない。
 中国にとって島の埋め立てには前例があり、南シナ海永興島に大型爆撃機の離発着が可能な3000メートル級の滑走路を建設している。
 今回埋め立て工事を実施している2カ所は、永興島よりはるか南に位置しており、南シナ海の制海権、航空優勢を中国が確保しようとする意図が見て取れる。

 この中国の埋め立て工事を分析した中国語の軍事問題専門誌「漢和防務評論」014年9月号によれば、その狙いはマラッカ海峡から北上する米海軍艦船の阻止であり、南シナ海に近づけないようにすることであり、かつオーストラリア経由での米海軍の接近阻止をも狙ったものだとされる。

 2カ所のサンゴ礁がどのような基地に変貌するかについては、同誌によれば中国は海軍と空軍が同じ飛行場を共有した経験がないことを挙げ、永署礁、赤瓜礁は海軍、空軍が住み分けると予測している。
 同誌が台湾国防部の情報として、すでに赤瓜礁はサッカー場17個分の広さにまで埋め立てが進んでいると紹介しているが、筆者もネット検索で映像を確認したところ、赤瓜礁の埋め立てはかなり進捗していることが分かる。
 まさに中国は南シナ海で「不沈空母」を建設していると言える。

 このように、中国が南シナ海を「中国の海」にすべく、米海軍を寄せつけない基地建設を進めながら、ASEAN諸国に「21世紀海上シルクロード」構想を持ちかけても同意を得ることは難しいと言わざるをえない。

■狙うのは「アジアの盟主」の地位

 しかし、南シナ海を中国が完全に牛耳ることができる態勢が整備され、米軍も自由にアクセスできない事態が生じれば、ASEAN諸国は中国に従わざるを得なくなるかもしれない。
 「21世紀海上シルクロード」構想は後回しにされる公算が高いが、成算がないわけではないのである。

 その一方で、北京のAPEC首脳会議の機会を捉えて習近平主席はオバマ米大統領を破格の待遇で迎え、両首脳は11月11~12日にかけて食事も含めて約10時間もの会談を行うなど、米中の融和をアピールしてみせた。

 12日の首脳会談では、習近平主席は
 「事実が証明しているように、米中の新型大国関係構築は両国人民の根本的利益に合致し、アジア太平洋地域と世界の平和、安定、繁栄の維持に役立つ」
と述べ、オバマ大統領も
 「私は習主席の主張と提案を非常に重視しており、交流と対話の強化に賛同し、理解と相互信頼を増進し、互恵協力を拡大し、意見の相違を建設的に管理、コントロールし、新型大国関係を共に推進する」
と応じた。

 こうして、米中の新型大国関係は双方合意のものとなった。
 だが、習近平主席の本音は違うところにあるように思われる。

 今年5月、上海で開催されたアジア相互協力信頼醸成会議の場で習近平主席が語った「アジア新安全保障観」、端的に言えば「アジアの平和はアジアの人々が守る」ことが本音であるとすれば、アジアの安全保障への米国の関与を中国は快く思っていないことになる。
 米中の新型大国関係は、中国がアジアの盟主として周辺諸国から認知されるまでの時間を稼ぐ「不戦協定」のようなものかもしれない。

 習近平主席にとって「一帯一路」構想は、まさに中国をアジア、さらにはユーラシアの盟主たらんとする野心的なプロジェクトであることは間違いない。
 それを中国がカネに物を言わせ、力を背景に強引に推し進めるようなことになれば、絶対にうまくいくはずがない。
 習近平主席にどのような成算があるのか、「新設計師」としての真価が問われる。



JB Press 2014.12.02(火)  姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42328

アジアの中心で中国が「この指とまれ」、
日本はどうする?

 11月7~12日、北京でアジア太平洋経済協力(APEC)会議が開催された。
 このとき中国が掲げたキーワードが「互聯互動」(「インタラクティブに影響し合う」という意味)。
 中国は自ら主導するインフラ支援構想を掲げ、インフラ開発で周辺国の経済を一体化させ、アジア太平洋地域を発展させようと提唱した。
 中国の主要メディアは、主要議題をさしおいて一斉にこの構想を報じた。

 APECにおいて習近平国家主席は、
 「中国はアジア周辺国に公共インフラを提供、陸と海の両方のシルクロードと経済圏を構築する(「一帯一路」構想)。
 中国はこれを支援するため400億ドル(約4兆5800億円)を『シルクロード基金』として創設する」
と発表した。

 この計画の軸となるのが、陸と海の2つの“シルクロード”である。
 まずは陸のシルクロード経済圏を確立するため、中国と周辺国を鉄道と道路で結ぶのだという。

 また、習氏はAPECの参加国に
 「中国という発展の列車に乗ることを歓迎する」
とも呼びかけた。
 習氏が政権の座に就任して以降、一貫して説いてきた民族復興の「中国の夢」は、周辺国を巻き込んだ「アジアの夢」へと拡大したのである。

■シルクロード建設を後押しする「アジアインフラ投資銀行」

 習政権は、この「シルクロード」という言葉を、2012年末に政権の座について以来、盛んに唱えている。

 2013年9月、習氏はカザフスタンの講演で、交通を結び、貿易を促し、貨幣を流通させるという「陸のシルクロード建設」の重要性を打ち出した。
 次いで10月には、インドネシアでASEAN諸国のネットワークづくりを提唱し、「海のシルクロード建設」を打ち出した。
 同時に、こうしたシルクロード建設を後押しする「アジアインフラ投資銀行」(AIIB、本部北京)の構想についても言及した。

 習政権はこれらを重要な国家戦略と位置づけ、今年に入り、2つのシルクロード計画を実行に向けて加速させるようになった。
 このシルクロード計画とAIIBは「中国版マーシャルプラン」の戦略基盤だとも言われている。

 APEC開催に先立ち、10月には北京でAIIB設立に向けた覚書の署名式が行われ、中国やインド、ASEAN諸国など21カ国が共同で署名を行った。
 AIIBは2015年末までの設立を見込んでいる。
 設立後に真っ先に着手するのは北京とバグダッドを結ぶ鉄道建設である。

■西側体制への不満から自力で国際金融機関を創設

 アジアにおけるインフラ建設を掲げる習政権。
 その背景にあるのは、西側諸国によって確立された旧秩序を打破し、中国を中心とする新秩序を築き上げたいという思惑だ。
 それは、欧米と日本を軸に形成された国際金融システムへの挑戦状でもある。

 中国のこの構想に危機感を抱くのが「アジア開発銀行」(ADB、本部マニラ)である。
 ADBの最大の出資国はアメリカと日本だ(出資の割合はそれぞれ15.65%)。
 1966年の発足からすでに48年という長い歴史があり、歴代の9人の総裁はすべて日本人が就任している。

 中国も1986年にADBに加盟している。
 だが、出資割合は6.46%と、アメリカ、日本の半分にも及ばない。
 今や世界第2位の経済大国である中国は、このアンバランスを不服としていた。
 またADB総裁の座を獲得できなかったことも根に持っていたようだ。

 ADBの総裁は日本人が務め、IMFや世界銀行のトップは欧米人が就任する。
 その不文律に反旗を振りかざそうとしたのか、2013年7月、中国はBRICS銀行の設立を発表し、10月にはAIIBの発足計画を固めた。

 一方、ADBからすれば胸中おだやかではない。
 ADBは交通や電力などのインフラプロジェクトに巨額の融資をしており、これはAIIBが狙う融資先とまったく重なるのである。
 日米は「AIIBは、ADBと役割が重複する」と受け止めている。

 今年10月、折しも日本では「海外交通・都市開発事業支援機構」が発足した。
 鉄道や高速道路などのインフラ輸出に官民連携で取り組もうというものだ。
 発足の背景には、中国が鉄道大国として台頭し、世界の受注を独占することへの危機感がある。

 鉄道を含む新興国を中心とした世界のインフラ需要は年間230兆円と言われており、アジアでは年間80兆円の需要がある。
 中国はその市場を虎視眈々と狙っている。

 中国は世界最大の外貨準備高(現在3兆9500億ドル=約403兆円)
 「低コスト競争力」を武器に市場を奪おうという戦略である。
 そして、この戦略を実現させるのがAIIBであり、その延長に描くのが人民元の国際化だと言われている。

 さらには、中国の行き詰まった経済の突破口になることも期待される。
 輸出や不動産投資への依存度が大きい中国にとって、産業構造の転換をもたらしてくれるのが「アジアのインフラ開発構想」というわけだ。

■簡単に「列車」には乗れない日本

 APECでの「互聯互動パートナーシップ関係の対話」の席上、習氏はこうも述べた。
 「皆が中国という発展の列車に乗ることを歓迎する」――。

 「中国がインフラ開発でアジアの経済発展をリードする。
 恩恵にあずかりたい国はこの指とまれ」
というわけだ。

 では、日本は習氏の差し出す「この指」にとまれるのだろうか。

 今年初めに行われたAIIBの準備会合に、アメリカ、日本、インドの姿はなかった。
 また10月に北京で行われた覚え書きの署名式には、韓国、インドネシア、オーストラリア、日本の参加はなかった。

 現在67カ国が加盟するADBに対し、AIIBは21カ国にとどまる。
 だが、署名式の後にインドネシアが参加を表明し、韓国も「条件次第で参加する」(中国メディア)と表明した。

 日中首脳会談で両国の対話が再開したとはいえ、これだけ政治的関係がギクシャクしている中で、日本にとって簡単に乗れる「列車」ではない。
 日本は
 「中国を中心とする枠組みには参加しづらい。
 しかし完全に参加しないのも不利」
という状況に立たされている。

 これからのアジアは中国主導の枠組みで回るのか。
 中国から見て太平洋への進出路をふさぐ位置にある日本を、中国はどう組み伏せるつもりでいるのか。

 APEC会期中、中国中央テレビの報道は「アジアの夢」一色に染まった。
 今回のAPECは北京五輪や上海万博に次ぐ国威発揚の場とも言われるが、これをいつもの「政治ショー」と一笑に付すのは危険である。
 なぜなら、そこにあるのは紛れもなく「歴史的転換点」であり、私たち日本人にとってはこれから直面することになる「厳しい現実」の始まりかもしれないからだ。






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2014年11月27日木曜日

アフリカの中国海軍基地:寄港基地の半分の10カ所余りの建設、アフリカにおける中国の存在感

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● 朝鮮日報


 海軍を有効的に動かすに欠かせないのは海外基地。
 艦船はかならずどこかに寄港して物資補給しないといけない。
 補給基地をもたない海軍は張り子のトラになる。
 中国はそれをアフリカに求めた、ということである。
 アジアでは中国の恫喝的外交を見せられいるため周辺国がなかなかウンといわない。
 もちろん、ヨーロッパはダメ。
 南アメリカには食い込んでいるが、ここは米国の支配地域。
 残るはアフリカということになる。
 アフリカは中国の裏庭であり、多額の資金をつぎ込んでいる。
 地理的にみればヨーロッパの裏庭になるはずであったのだが、かけた金銭にみあうだけの見返りがなかったために放棄した地域。
 そんな場所に食い込んでいったのが中国。
 よってアフリカにとって中国は発展の恩人。
 海軍基地の提供くらいは見返りに提供しないといけないと思うのは人情。 


朝鮮日報 記事入力 : 2014/11/27 09:13
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/27/2014112701042.html

アフリカの海狙う中国海軍、現地では否定的反応も

 中国が資源開発と市場開拓を掲げ、アフリカに海軍基地10カ所余りの建設を目指している。
 経済力に続き、軍事力まで動員している格好だ。
 19世紀に英国、フランスなど西欧の列強がアフリカを植民地化した際の名分と経緯を連想させる。

 ナミビアの英字紙、ナミビアンは最近、中国がナミビアのウォルビス湾に海軍の補給基地を建設すると伝えた。
 ナミビア国防省の報道官も「両国高官が協議を行っている」と認めた。
 英国の軍事専門誌「IHSジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」はこのほど、
 中国が「世界20カ所余り」に海軍の拠点港湾を設けようとしており、
 うち「10カ所以上がアフリカに集中」していると伝えた。
 中国はアフリカ西部でナイジェリアのラゴス港、アンゴラのルアンダ港を、東部ではケニアのモンバサ港、タンザニアのダルエスサラーム港を狙っている。
 ジブチ、モザンビークのマプト、マダガスカル、セーシェルには既に中国の海上補給施設が設けられている。

 中国はアフリカとの資源・貿易取引が増えているため、タンカーや商船を保護するには海軍基地が必要だと主張する。
 中国とアフリカによる貿易総額は2001年の10億ドルから昨年には2102億ドルへと12年間で200倍に増加した。
 アフリカ産原油が中国の原油輸入に占める割合も2000年代初めの10%台から最近は40%台
に高まった。

 中国の週刊紙、国際先駆導報は「中国の海軍基地は米国のような(攻撃用の)軍事基地ではない」と指摘した。
 しかし、最近中国海軍はアフリカの東・西海岸に頻繁に姿を見せ、パワーを誇示している。
 今年6月にも中国の最新型護衛艦「塩城号」と「洛陽号」がアフリカ西部のギニア湾でカメルーン海軍と海賊取り締まりに向けた合同演習を行った。
 東部のアデン湾では現在、中国の艦船が海賊取り締まりの任務を担っている。
 同紙は中国海軍の海外拠点が
▲:燃料・物資の単純補給地
▲:偵察機の離発着基地と兵士の休息地
▲:大型艦船と平気整備が可能な拠点
―という3段階に分かれると指摘した。

 中国は伝統的に大陸国家だが、過去には世界の覇権国がいずれも海を掌握し、経済領土を拡張した歴史がある。
 中国国営中央テレビ(CCTV)のドキュメンタリー「大国崛起(くっき)」は、15世紀以降、スペイン、英国、米国など順に登場した覇権国の共通点として「海軍力」を挙げた。
 中国が昨年だけで28隻の戦艦、潜水艦を配備したのもそうした考えが背景にあるからだ。

 中国が商船保護を名目に海軍力を投入することについて、アフリカでは否定的な世論も少なくない。
 19世紀の西欧の列強に差し出した拠点港湾が植民地収奪のルートになった経験があるためだ。
 中国の海軍基地計画を報じたナミビアンの記事には、読者から
 「一度入ってくれば、中国軍を追い出すことは絶対にできない」
 「中国の植民地になりかねない」
という書き込みがあった。



2015.01.22(木)  The Economist
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42732

アフリカにおける中国の存在感:
大勢の中の1人
(英エコノミスト誌 2015年1月17日号)


*1=米ニューヨーク・タイムズ紙の元特派員、ハワード・フレンチ氏の著書『China's Second Continent: How a Million Migrants Are Building a New Empire in Africa』


中国はアフリカで大きくなった。今度は反発を食らう番だ。

 アフリカ各地で、ラジオのリスナー参加番組が、金持ちの中国人男性に配偶者やパートナーを奪われたことを嘆くアフリカ人――大抵は男性――の話で持ち切りになっている。
 「あいつはピグミーみたいに背が低くて不細工に見えるけど、カネがあるんだろう」。
 最近ケニアのラジオ番組に電話をかけてきた、ある失恋した男性はこう愚痴をこぼしていた。
 それが事実であれ、空想の産物であれ、こうした話は、アフリカの中国人ビジネスマンの経済力と思われているもの、そして彼らに対して高まる反発について多くを語っている。

■政府間関係の蜜月は続くが・・・

 中国はアフリカにとって断トツに大きい貿易相手国になり、年間1600億ドル相当の物資を売買している。
 過去10年間で100万人以上の中国人――大半が肉体労働者と商人――がアフリカ大陸に移り住んだ。
 政府間の相思相愛状態は今も続いており、ますます多くのアフリカの道路や鉱山が中国企業によって建設、開発されている。

 だが、アフリカが中国化する
――あるいは、ある米国の書籍の題名を借りれば「中国の第2の大陸」になる――という話は大げさだ。
 中国が近年後押ししてきたアフリカの好景気は、他の多くの投資家を引きつけている。
 欧米以外の投資家は特に熾烈な競争を繰り広げている。
 アフリカ諸国とインドの貿易は、今年1000億ドルに達する見込みだ。
 インドとの貿易は対中貿易よりも速いペースで拡大しており、対米貿易を追い越す可能性が高い。

 ブラジルとトルコは、多くの欧州諸国に取って代わっている。
 ただし、アフリカへの投資という点では、中国は英国、米国、イタリアに後れを取っている(図参照)。

■アフリカの先へ目を向ける中国

 中国人ビジネスマンがこの競争に動じていないように見えるとすれば、それは部分的には、彼ら自身がアフリカ大陸の外に目を向けているからだ。
 「ここはビジネスにうってつけの場所だが、世界中にはいい場所がたくさんある」。
 ケニアで建設現場監督として働く日焼けしたホー・リングオさんはこう言う。
 彼はベネズエラに移りたいと思っている。
 今から10年前、中国経済が離陸した頃には、アフリカは外国投資にとって競争相手がなく、いい練習場であるように見えた。
 だが最近では、中国の野心は、世界一貧しい大陸でビジネスを獲得したり、コモディティー(商品)へのアクセスを求めたりすることより大きなものになっている。

 中国の指導者たちがタンザニアのような国に長期の公式訪問をする時代は、もう終わろうとしている。
 中国の習近平国家主席は代わりに、今後10年間で中南米に2500億ドル投資すると約束している。
 中国のコモディティー需要の伸びは鈍化しており、多くの原材料の価格が下落している。
 とはいえ、中国の人口が増加し、中間層が豊かになるにつれ、農産物、そして、ことによれば農地に対する中国の需要は拡大するかもしれない。

■市民社会の発展

 だが、アフリカ人は、不公正な取引や環境被害を懸念して、中国企業に対してますます懐疑的になっている。
 高い透明性や人権への責任を求める市民社会がアフリカで育っていることで、抵抗が強まっているのだ。
 これは権威主義の中国にとって、馴染みのない挑戦になるかもしれない。
 何しろ、
 中国の外交政策は政府同士の国家間関係に大きく依存しており、
 アフリカの支配者とアフリカの市民の間の大きな隔たりにほとんど配慮していない。

 セネガルでは昨年、住民団体が、首都ダカール中心部の一等地にある不動産を中国の開発業者に譲り渡すことになるはずだった取引を阻止した。
 タンザニアでは、中国人露天商に認可を与えたとして、労働組合が政府を批判した。
 アフリカの当局者の中には、中国への批判を声に出す者もいる。
 ナイジェリアの前中央銀行総裁、ラミド・サヌシ氏は、アフリカは「帝国主義の新形態」に身をさらしていると話す。
 中国が、技術移転をもたらさずに、アフリカの一次産品を買ってアフリカに工業製品を売っている、ということだ。

 何年にもわたり「ウィン・ウィン」の相互関係について当たり障りのない話をしてきた後で、中国は遅ればせながら問題に気づいたようだ。
 中国の王毅外相はアフリカを訪問中の1月12日、
 「我々は欧米の植民地開拓者の古い道は絶対に歩まない」
と述べた。
 李克強首相は昨年5月、アフリカと中国の関係の「成長痛」を認めた。

 中国はアフリカでは政治的野心をほとんど持っていない。
 中国は、独裁政権と同じくらい民主主義国とも手を組んでいる。
 中国の援助予算は微々たるものだ。
 中国が派遣したわずかな平和維持軍は、危険な目に遭わないところにいる。

 中国の協調組合主義の発展モデルは、エチオピアやルワンダ以外では、ほとんど信奉者を引きつけていない。
 急成長するアフリカ諸国の大半は欧米の自由市場の考え方に従っている。
 中国が外交力を振るおうとした南スーダンでは、ほとんど何も達成していない。
 南スーダンの石油供給を危険にさらしている内戦を食い止める試みは、無残にも失敗した。

■当の中国人移住者は?

 アフリカに移住した中国人たちは、彼らが地元住民に対して威張れるという考えに含み笑いする。
 中国人移住者の大半は、ザンビアのような2番手グループの国に集まっている。
 競争の熾烈なナイジェリアでは、それほど大きな存在感はない。
 他国の在留外国人と異なり、彼らは棲み分けされた施設で生活することが多い。

 10年間にわたる精力的な関与を経て、中国がアフリカを支配するようになると思った人もいる。
 実際は、中国は単に優位性を求めて争う大勢の外国人投資家の1人となりそうだ。

© 2015 The Economist Newspaper Limited. All rights reserved.
英エコノミスト誌の記事は、JBプレスがライセンス契約 に基づき翻訳したものです。
英語の原文記事はwww.economist.comで読むことができます。





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2014年11月26日水曜日

日本企業は本当にダメになったのか(4):ジェット旅客機で中国と勝負

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2014/10/25 に公開
初の国産ジェット旅客機 MRJ(Mitsubishi Regional Jet) (2014年10月18日放送)

2014/07/30 に公開
ホンダジェット1機 約4億5,000万円也。


2014.11.13(木)  Financial Times

中国国有旅客機メーカー、離陸に向けて加速
(2014年11月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

中国の夢の国産旅客機C919、欧米大手との競合目指す

 世界市場で競争力を持つ乗用車を開発するにはまだ至っていないが、月面への探査機の着陸には今年成功した中国の国家・産業複合体は、今日では国産の商用旅客機を飛ばし、ボーイングとエアバスによる複占状態に風穴を開ける試みに力を注いでいる。

 中国国有の旅客機メーカーである中国商用飛機(COMAC)は
★.小型の地域ジェット機「ARJ21」と、
★.それより大型の単通路機「C919」
を開発している。
 どちらのプロジェクトも数度の遅延が生じているが、中国南部の珠海で11日に始まった同国最大級の航空ショーでは、かなりの注目を集めることになる。

 ARJ21は6年前に処女飛行を果たしたものの、商業飛行を開始するにはまだ至っていない。
 またCOMACは昨年、C919の処女飛行と機体の引き渡し(当初計画はそれぞれ2014年と2016年)が少なくとも1年遅れることを確認している。

■世界最大の航空機市場になる中国、国産機に大きな期待

 中国政府はこの2つの航空機について、経済面で非常に大きな期待をかけている。
 C919をベースにし、ロシアと共同開発される可能性がある広胴機「C929」についても同様だ。
 ボーイングは今年9月、2033年までには中国が米国を上回る世界最大の航空機市場になるとの見通しを明らかにした。
 中国の航空会社は今後20年間で約6000機(大半が単通路機)、額にして8700億ドルの航空機を購入するとの見立てだ。

 「中国政府は、今後20~30年間に購入される新しい
 商用機の半分を中国の航空会社が買う
ことになると見ている」。
 マクドネル・ダグラスの元幹部で、外国企業と中国企業とによる航空機関連合弁事業にかつて数多く関与したフィリップ・カーマイケル氏はこう語る。
 「だから、中国はすべてをボーイングやエアバスから買うのではなく、一部は国内企業から買いたいと思っている」

 技術面から見ても財務面から見ても、COMACはその野望を実現できそうな状況にあると業界幹部らは指摘する。
 ただ、実現にはまだ数年かかかるかもしれないという。

 「10~20年後にはCOMACの飛行機があちこち飛び回ることになるという感じだろう」。
 中国の国有航空機関連メーカー数社と仕事をしているために、匿名を希望したある幹部はこう語る。

 「国家的な野心、例えば月に行こうというような話であれば、経済的・商業的な面で分別を働かせる必要はない」。
 この人物はそう付け加えた。
 「だが、COMACの案件は現実的で達成可能だ。
 それに、この種のプロジェクトがイノベーションを推進することを考えれば、COMACの案件からは、現時点ではまさに思いもよらない成果が得られることになるだろう」

 中国の国有航空機関連メーカーにはかなりの製造技術と経験がある。
 そのほとんどは、外国企業との合弁事業を通じてこつこつと培ってきたものだ。
 カーマイケル氏によれば、マクドネル・ダグラスのMD-82型機のノーズコーン*1は1350点を超える数の部品で作られていたという。

 「私はその部品を成都飛機製造所で作ってもらう契約を管理していた。1994年のことだ」。
とカーマイケル氏は言う。
 「彼らはその部品を製造できただけでなく、当時の米国の3分の1ほどのコストで作ってみせた。
 あの部品は今でも、飛行機に組み込まれて世界を飛び回っている」

 COMACの課題は、何万点にも上る部品やシステムを組み合わせて航空機を造り、中国民用航空局(CAAC)と米連邦航空局(FAA)の両方から安全だと認証してもらうことだ。
 FAAのお墨付きが手に入れば、ARJ21もC919も国際市場で確実に受け入れられるだろう。

 資金はさほど問題ではない。
 COMACは豊富な資金を有する国家の支援を受けている。
 国の支援は、エアバスがボーイングの最大のライバルに台頭する際にも極めて重要だった。

 「エアバスは、新型機を開発したい時には欧州諸国の財務省に資金援助を要請できる」。
 COMACをはじめとする中国の航空機関連メーカー数社と仕事をしている例の人物はそう語る。
 「これは競争上とても有利なことだ。
 自分のカネじゃないから、リスクを取ることができる」

■世界に売り込むのは困難か

 だが、国家開発銀行や中国輸出入銀行といった国営銀行からの強力な信用補完があっても、新しい飛行機を国際的に売り込むのは難しいだろう。

 「ARJ21とC919を売るのは難しい。
 なぜなら、
 飛行機を買う時は、単に数年間飛び回る装備セットの一部を買うわけではないからだ」。
 欧州航空産業のある上級幹部はこう話す。
 「飛行機の寿命が続く限り、
 製造元企業が保証するサポートパッケージ全体を買うものだ
 COMACの場合、これが極めて大きな未知数となる」

 同氏はさらに付け加える。「エアバスやボーイングの航空機を買った時は、常に満足するとは限らないが、これらの企業が製品を保証することが分かっている。COMACの場合、中国にいない人や近くにいない人に航空機を売るとなった時に、これが大きな問題になる。COMACは未知数であり、この業界の人間はリスクを嫌うものだ」

*1=機体の先端にある円錐形の部分

By Tom Mitchell in Zhuhai
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2014年11月26日09時28分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=193201&servcode=300&sectcode=300

日本企業、ジェット旅客機で勝負


●MRJ90●座席数:86-96●全長:35.8メートル●飛行距離:3330キロ

  先月18日、愛知県豊山町にある三菱重工業小牧南工場。
 飛行機組み立て場の巨大な扉が開くと、日本初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」が姿を現した。
 日本の航空産業が旅客機の開発に着手してから50余年ぶりに高空へ離陸する準備を終えた瞬間だった。
 飛行機の周辺には全日本空輸(ANA)・日本航空(JAL)をはじめ、国内外の航空会社関係者500人ほどが集まった。
 注文した旅客機の量産1号機を確認するためだ。
 すでに国内外から注文が相次ぎ、
 納品契約が締結されたMRJは400機を超えた
 損益分岐点を上回る注文量だ。
 日本国内の航空会社は来年春に試験飛行が終われば、準備期間を経て、2017年からMRJを本格運航する予定だ。
 三菱はこれを契機にベトナム・インド・インドネシアなどアジア市場に注力する計画だ。
 2018年までに販売を1000機に増やし、
 2020年代には世界小型機市場の50%を占める
という意欲を見せている。

  自動車企業のホンダも旅客機市場に参入した。
 富裕層に人気の自家用ビジネスジェット機の量産を始めた。
 1986年から生産に着手し、約30年かけて商業化に成功した。
 ビジネスジェット機の需要が多い北米市場に力を注ぐホンダは7月28日、米ウィスコンシン州で開かれた航空ショーでビジネスジェット1号機を公開した。
 反応は爆発的だった。
 「エンジンの技術といえばホンダ」
といわれるほど技術が認められている同社は、従来のビジネスジェット機には見られないエンジンシステムを導入した。
 従来のビジネスジェット機はエンジンが胴体の後方に搭載されている。
 しかしホンダジェットはエンジンを翼の上に搭載した。
 常識を覆すこうした設計で、機内の空間を20%広くした。
 大型ゴルフバッグ6個が入り、ビジネスジェット機では珍しく水洗式トイレまで設置された。

  日本の看板製造企業である三菱とホンダがジェット旅客機の製造を始めたのには理由がある。
 三菱、ホンダともに自動車を生産しているが、この産業は競争が激しいレッドオーシャンだ。
 このため事業多角化レベルで旅客機の製造で新たに突破口を開いている。
 航空産業は限られた需要のために新規参入が容易ではない。
 しかし最近、世界的に航空需要が増え、長期にわたり旅客機の開発に取り組んできた日本製造業が力を発揮している。
 米ボーイング社によると、今年から2033年までの20年間、世界旅客機の需要は3万6770機にのぼるという。
 特に日本企業が狙っている地域内の航空需要は爆発的に増えている。
 例えば、中国は経済が成長するにつれて国内航空需要が急増し、今後20年間に旅客機6000機が必要と推定される。
 同じく北米・欧州・中東各地で地域内の航空需要が増えている。

  日本はこうした流れの中、小型機の生産を通じて航空産業進入の土台を固めた。
 MRJは三菱が作った地域内ジェット機という意味だ。
 主にアジア市場を狙っているが、東京から台湾やグアム・サイパンまで飛行できる。
 飛行距離が3600キロであるため、大陸間を飛び回るより地域内の運航に適している。
 高度な技術力が必要な大型機はボーイングやエアバスが掌握しているのに対し、中小型機は競争が激しい方だ。
 小型機市場では大手のカナダ・ボンバルディアブラジル・エンブラエルが角逐している。
 これら競合他社より20%ほど改善された燃費を前面に出せば勝算があるというのが三菱の説明だ。
 MRJは現在、小牧南工場で毎月10機が生産される。
 注文が増えれば生産施設を増設したり、工場を追加で建設する計画だ。
 三菱はさらに100人乗り以下の小型機市場に定着すれば、200人乗り中型機の開発にも挑戦するという構想だ。
 アジア市場で技術力が認められれば、世界市場に進出するということだ。

  日本は実際、第2次世界大戦まで戦闘機など各種軍用機を量産する航空先進国だった。
 三菱も飛行機製造の経歴が長い。
 第2次世界大戦中に神風特攻隊を乗せて米空母に突っ込んだ戦闘機「零戦」を作った。
 旅客機では後発走者だが、技術力自体は長く蓄積されていたとみられる。
 チョ・ジンス漢陽大機械工学部教授は
 「飛行機の中でジェット機は戦闘機と最も近い技術を持つ」
と説明した。
 終戦後には米国の統制を受け、宇宙航空産業に積極的に取り組めなかった。
 このためジェット機の代わりに1962年からターボプロップ(ジェット+プロペラ)旅客機Y-11を開発したが、競争力が落ち、事業を終えなければならなかった。

  MRJはそれから50余年ぶりに完成した日本産ジェット旅客機だ。
 空白が長かっただけに順調ではなかった。
 大型航空機やステルス機にも部品を納品してきたが、完成品を作るというのは別の話だった。
 大宮英明三菱重工業会長は試作機を公開する場で、
 「会社の死活をかけて挑戦したが、やはり数多くの壁にぶつかるなど、苦労して結実した」
と振り返った。

  MRJが70-90人乗り商業用小型旅客機市場の成長を狙ったとすれば、ホンダのビジネスジェット機は6-7人乗り自家用飛行機の需要者をターゲットにしている。
 北米では分単位で動く企業家にビジネスジェット機が人気だ。
 全米航空機製造者協会(GAMA)によると、昨年の世界ビジネスジェット機市場は210億ドル(約20兆ウォン)規模で、前年比23%増えた。
 このうち半分を米国市場が占めている。
 リーマンショックの影響で2009年以降、年間170億ー180億ドル規模に委縮したが、2020年にはまた340億ドル市場に成長すると、業界は予測している。
 ホンダジェットはビジネスジェット機市場の中でも「軽量ジェット」または「超軽量ジェット(VLJ)」と呼ばれるコンパクト級に属する。
 7人乗りで、価格は450万ドルだ。
 米国では法人需要だけでなく富裕層を中心に個人顧客が多い。
 所有者が自ら操縦するケースも多い。
 マイカーのように「高性能、低燃費であるうえ、洗練されている」という理由で、自動車のように新機種に対する需要が多い。



2014年11月26日10時09分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/209/193209.html?servcode=300&sectcode=300

中国もジェット旅客機ARJ製造、
韓国は…


●ホンダ「ビジネスジェット」●座席数:6-7席●全長:12.9メートル●飛行距離:2180キロ

  中国は日本を上回るペースで航空産業が発展している。
 爆発的に増える国内航空需要がその背景だ。
 中国航空機メーカーのCOMACは地域内の運航を狙ったジェット旅客機ARJの大量生産を始めた。
 最初の運航は四川省に本部を置く中国航空会社、成都航空となる予定だ。
 最近、1号機が引き渡され、商業運行を準備している。
 地方の航空会社が相次いで購入し、ARJ契約機数はすでに300機にのぼる。
 まだ米連邦航空局(FAA)の形式承認を受けていないが、中国は宇宙に往復宇宙船を打ち上げる自国の技術レベルなら安全性に問題はないというの立場だ。
 急増する格安航空会社(LCC)需要もARJの成功に追い風となっている。

  日本・中国が自国産旅客機時代を開いているが、韓国は航空機の後進国から抜け出せていない。
 韓国の航空産業は生産額が1876億ドル規模にのぼる米国の1%にすぎない。
 航空産業を30年間にわたり研究してきたチョ・ジンス漢陽大機械工学部教授は、その理由を2つの側面で説明した。
 まず韓国は政府内部で隔たりが大きく、挫折を繰り返している。
 チョ教授は
 「国内でも1995年から旅客機生産計画を立てたが、
 組み立て地をどこに置くのかなど小さな問題から
 エンジン形式の決定にいたるまで、
 政府部処内で繰り返し意見対立が発生し、進展がない」
と述べた。
 キム・ハクボン韓国航空大教授は
 「時間が経つにつれて技術の差が広がり、結局、韓国の独自開発が難しくなる」
と指摘した。

  チョ教授は
 「自動車と電子は大量生産製品であるため、誰でもついてきて、今はもう限界に達した」
とし「
 旅客機は産業構造の高度化のためにも必ず挑戦しなければいけない領域」
と強調した。
 1997年の通貨危機直後、大宇重工業・サムスン航空・現代宇宙航空の航空機製作を切り離し、政府が支配する韓国航空宇宙産業(KAI)に統合したのも旅客機開発が遅れた背景に指摘される。
 チョ教授は
 「国内では民間が手を引いているため、周辺国が旅客機を飛ばすまで何もできなくなっているのが現実」
と話した。
 日本は米宇宙航空局(NASA)のような役割をする日本宇宙航空開発研究機構(JAXA)の積極的な支援を受け、民間企業が投資しながら、国産旅客機時代を開くことができた。

  韓国で宇宙航空産業が停滞する中、日本は高度な技術力を蓄積し、ロケット打ち上げ技術も世界的なレベルに高めた。
 韓国はロケット打ち上げ能力がないため、2012年5月にアリラン3号を打ち上げる際、三菱重工業が製作したH2Aロケットを利用しなければならなかった。



サーチナニュース  2014/11/17(月) 06:34
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2014&d=1117&f=business_1117_008.shtml

中国製の旅客機  実現と普及は「長期的プロジェクト」か=中国メディア

 英紙・フィナンシャル・タイムズは11日、中国の航空機メーカーである中国商用飛机有限責任公司が開発を進めている地域路線用ジェット旅客機「ARJ21」と大型旅客機「C919」が、11日に開幕した中国国際航空宇宙博覧会の最大の焦点になったと伝えた。
 中国メディアの参考消息が報じた。

 記事は、ARJ21が初の試験飛行を行ってから6年が経過した今もまだ航空会社に引き渡されていないことを指摘したほか、C919も2016年の引き渡しが最低でも1年間延期される見通しであることを紹介した。

 ボーイング社によれば、
 2033年に中国は米国を超えて世界最大の航空機市場になる見込みで、
 今後20年間で中国の航空会社が購入する旅客機は約6000機に達し、価格にして約8700億米ドル(約101兆円)
に達する見通しだ。

 記事は、航空業界の関係者の発言を引用し、
 「中国政府としては、中国の航空会社が購入する旅客機は、できることならば中国企業から購入させたいと考えている」
と指摘。
 また、旅客機の製造について、
 「中国商用飛机有限責任公司は技術も資金もあるが、非常に長い時間が必要なプロジェクトになる」
と伝えた。

 続けて、別の関係者が
 「中国商用飛机有限責任公司の旅客機が広く普及するまでには、10年から20年はかかるだろう」
と述べたことを紹介した。



レコードチャイナ 配信日時:2014年11月28日 1時48分
http://www.recordchina.co.jp/a98153.html

韓国は「航空機後進国」、日本との差は開く一方―韓国メディア

 2014年11月26日、参考消息網によると、韓国メディアは「韓国は依然として航空機後進国だ」と報じた。

 韓国紙・中央日報のウェブサイトは、中国の航空機は日本よりも発展スピードが早く、その要因は航空内需の急速な増加にあるとしている。
 中国の航空機メーカー・中国商用飛機有限公司(COMAC)は地域路線を狙ってジェット旅客機ARJ21の量産を進めている。
 ARJ21は連邦航空局(FAA)の認証を受けていないが、地方の航空会社は次々に購入を決めており、予約はすでに300機に上る。
 LCCの需要の高まりも、ARJ21に追い風となっている。

 報道は、日中は国産機時代に突入したが、韓国は依然として「航空機後進国」だと伝えている。
 韓国の航空産業の生産額は1876億ドルで、米国の1%に過ぎない。
 漢陽大学の趙教授はその原因について、韓国政府内部で意見の相違が大きく、常に問題が出ることを指摘。
 韓国は1995年から旅客機生産計画を始動しているが、どこで組み立てるかといった小さな問題からエンジンのモデルまで、政府内部には数多くの意見の相違があり、現在までなかなか進展してこなかった。
 韓国航空大学の金教授は
 「時代の流れとともに技術格差が広がり、韓国が独自開発することがますます困難になっている」
と語る。

 趙教授はまた、1997年の金融危機以降、民間企業の航空機制作部門を韓国政府が管理する韓国航空宇宙産業(KAI)に統合したことも原因の1つだと指摘する。
 周辺国は民間航空機の開発に成功し、自主開発した航空機の運用を開始している。
 しかし、韓国には民間航空機の開発を行う民間企業がない。
 日本は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の支援のもと、民間企業が投資を行い、国産航空機時代を切り開いた。

 報道は、
 「韓国が宇宙航空業をないがしろにしている間に、
 日本は高度な技術力を蓄積し、
 ロケットの発射技術を国際レベルにまで引き上げた。
 韓国はロケット発射の技術を有していないため、2012年5月のアリラン3号の打ち上げには、三菱重工が生産したH2Aロケットを使用したのだ」
としている。



サーチナニュース 2014/10/22(水) 06:34
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2014&d=1022&f=business_1022_004.shtml

MRJの小型ジェット市場参入 「2強」に挑む日中露=中国メディア

 三菱航空機が18日、三菱重工業の小牧南工場で三菱リージョナルジェット(MRJ)の初号機を初公開したことについて、中国メディアの北京青年報は19日、
 「2015年に飛行試験を行うMRJは、リージョナルジェット市場でほぼ独占状態にあるカナダとブラジルのメーカーに挑戦することになる」
と報じた。

 記事は、双発ジェット機のMRJについて
 「乗客定員が70-90人ほどの近距離路線向け旅客機」
と紹介しつつ、
 「日本で約50年ぶりに生産された」、
 「開発費用は約1800億円」
などと伝えた。

 さらに三菱航空機の発表を引用し、世界最先端の空力設計と最新型エンジンを搭載したMRJは低燃費を実現しており、騒音も少なく、「最高水準の経済性と客室快適性を兼ね備えている」と紹介。
 さらにMRJは2017年から順次納入されると伝えた。
 また、日本国内での見方として、
 「MRJは今後、リージョナルジェット市場で高いシェアを誇るカナダとブラジルのメーカーに挑戦することになる」
と伝えた。

 さらに、三菱航空機の川井昭陽社長が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、
 「リージョナルジェット市場は今後20年間で約5000機の販売が見込まれ、MRJの受注目標は2500機」
と語ったことを伝えた。

 また、中国メディアの界面は
 「リージョナルジェット市場はブラジルのエンブラエル社とカナダのボンバルディア社による独占状態にある」
とし、日本、中国、ロシアのいずれの企業が先に市場に食い込めるかしのぎを削っていると紹介。

★.中国では「ARJ21」、
★.ロシアでは「SSJ100」
の開発が進められており、
 中国の「ARJ21」のビジネス機「ARJ21-700」はすでに初飛行も成功させており、14年末に成都航空公司に第1機目が引き渡される計画だ。



サーチナニュース 2014-11-30 22:21
http://news.searchina.net/id/1551668?page=1

中国のジェット旅客機「ARJ」 
航空産業発展の証しも、中国ネットユーザーには不安視する声も=中国版ツイッター



 韓国メディア・中央日報の中国語版は11月26日、中国の航空産業が著しい成長を続けていると伝える記事を掲載する一方、韓国の航空産業は依然として後進国だと論じた。
  記事は、中国の航空産業が発展し続ける理由の1つには「内需の拡大」があると指摘し、中国の航空機メーカーである中国商飛(COMAC)が地域路線用ジェット旅客機「ARJ」の生産を行っていることを紹介。
  さらに、ARJの受注数がすでに300機を超えていることを伝え、「まだ米連邦航空局の形式承認は得ていない」としつつも、中国が「宇宙船を打ち上げ、往復させる技術がある」ことを理由に「ARJの安全性に問題はない」と主張していることを伝えた。
  また記事は、日本と中国は国産旅客機を手がけていることを指摘する一方、「韓国は航空産業で遅れを取っている」と悔しさをにじませ、米国に比べれば韓国の航空産業の規模はわずか1%ほどでしかないと指摘した。

  中国の航空産業が著しい発展を遂げていることや、国産旅客機ARJの開発が進展していることについて、中国人ネットユーザーらはどのような見方をしているのだろうか。
  中国の簡易投稿サイト・微博(ウェイボー)でのコメントを見てみると、
★.「安全性と信頼性を高めて競争力のある旅客機にしてほしい」、
★.「ARJは国産と言ってもエンジンは米国企業の技術だ。
 中国製は機体の設計だけだろ」、
★.「事故なく飛ぶことができるのか?」
など、安全性に不安を抱くユーザーからの意見も見られ、旅客機の生産を手放しで喜んでいる中国人ばかりではないようだ。

(編集担当:村山健二)(写真は中央日報・中国語版の11月26日付報道の画面キャプチャ)




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